モーガン・フリーマン
人間味あふれる演技で魅せるいぶし銀のエンターテイナー
出演作「ミリオンダラー・ベイビー」(2004)が12月7日(木)にテレビ東京系で放送。この作品で初のアカデミー賞を獲得したフリーマン。過去3度のノミネートを経ての念願の受賞だったが、受賞後には“1回受賞することより、何度もノミネートされることの方が重要だ”いう含蓄のあるコメントを残している。大きな包容力、力強さと哀愁を併せ持つ静観なたたずまいで圧倒的な存在感を放つ彼は今や引っ張りだこの人気俳優だが、下積みは長く、注目を集めるようになったのは40代後半を過ぎたころ。20代、30代にはオーディションに落ち続け、アパート代さえ払えない日々もあった。そういうときも自分の才能を信じて励ましてくれた人々に支えられながら、“次こそは”と何年も自分に言い聞かせて道を切り開いてきたという。彼の演技にはそういった自身の生き方や人柄がにじみ出ている。そんな彼のこだわりの1つに、役を選ぶときには自分に当て書きされたようなものではなく、もともと脚本段階では白人だった役を演じることにしている、というものがある。それは、黒人俳優として固定されたイメージではなく、いつまでも新しい自分を観客に楽しんでもらいたという気持ちの表れだといえる。自らを“生まれながらのエンターテイナー”だと語る彼は、来年で70歳。ギャングのボスを演じる「ラッキーナンバー7」(来年1月公開)、神様を演じた「ブルース・オールマイティ」(2003)の続編「Evan Almighty」(来年公開)など話題の新作も続々と控えており、これからも真のエンターテイナーとして輝き続けていくだろう。
PROFILE
'37年6月1日、米・テネシー州メンフィス生まれ。高校を卒業後、ロサンゼルスのコミュニティ・カレッジで働きながらパサディナ・プレーハウスで演劇を学ぶ。'55年から'59年までの兵役後、サンフランシスコでミュージカル劇団に加入。その後、拠点をニューヨークへ。ブロードウェーなどで活躍する傍ら子供向けのTV番組に出演し、幅広い層から人気を集める。'70年代に入り、本格的に映画に進出。'87年の「NYストリート・スマート」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、大きな注目を集める。その後、主演を務めた「ドライビング・ミス・デイジー」('89)、「ショーシャンクの空に」('94)でもアカデミー賞主演男優賞の候補となり、黒人俳優の重鎮として確固たる地位を築く。その他の代表作は「セブン」('95)「ディープ・インパクト」('98)「ハイ・クライムズ」(2002)など。