ブラッド・ピット

型にはまらない大スターの役選びとは?
主演作「トロイ」(2004)が29日(日)にテレビ朝日系で放送。「ファイト・クラブ」('99)のラフな魅力を持つチンピラ役に代表されるように、さわやかな笑顔の似合うハンサムな風ぼうでいながら、ルックスに反するような粗野でクセのある役柄を好むといわれることが多かったピット。だが“オリジナリティーを持つ監督の作品、面白いストーリーの作品を選んでいるだけで、偶然にそういう役が重なっただけ”と主張するように、「リバー・ランズ・スルー・イット」('92)の奔放で情熱的な青年、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」('94)での耽美的な美しさを備えた吸血鬼、「セブン」('95)の新人刑事、「ジョー・ブラックをよろしく」('98)での人間を愛してしまう死神など、実は、彼が演じる役柄は意外なほどにバラエティーに富んでいる。どんな役を演じていても"ブラッド・ピット"独自の輝きを持続させられるのは、彼が役を選ぶ際、常に"他の俳優はやらないようなことで、自分が役に対してできることは何か"を追求し、トップスターにもかかわらず好奇心を張りめぐらせて自分へのチャレンジを続けているがゆえ。また、“ストレートなヒーローには面白みを感じない”と長年避けていたヒーロー・アクションも「トロイ」で初挑戦。主人公アキレスの、欠点や矛盾を抱えてそれを乗り越えようとする人物像に魅力を感じたからだという。永遠に確立しないであろう彼の役者としてのスタイルの今後も注目だ。新作として28日(土)に話題作「バベル」(2006)が公開になるほか、豪華スター共演の人気シリーズ第3弾「オーシャンズ13」(2007)が8月11日(土)公開。

PROFILE
'63年12月18日、米・オクラホマ州生まれで、ミズーリ州育ち。少年時代からスポーツや生徒会で活躍し、周囲から一目置かれる存在だった。ミズーリ大学でジャーナリズムや建築を学ぶが、卒業目前に中退し、ロサンゼルスへ移住。ストリッパーの送迎運転手などさまざまな仕事を経験した後、俳優志望を志すようになり、演劇のレッスンを受ける。TVドラマでデビュー後、'91年の「テルマ&ルイーズ」で注目され、「リバー・ランズ・スルー・イット」で一躍スター俳優の仲間入りを果たした。私生活では2000年に結婚したジェニファー・アニストンと2005年に離婚。その後間もなく、「Mr.&Mrs.スミス」(2005)で夫婦役を演じたアンジェリーナ・ジョリーとの熱愛が報じられ、彼女が育てる2人の養子の里親になることを発表する。入籍はしていないものの互いをパートナーとして認め、2006年には2人の実子となる女児が誕生した。

シルベスター・スタローン

不屈の精神を持つ肉体派アクション俳優
シルベスター・スタローン主演作「ロッキー4 炎の友情」('85)が22日(日)にテレビ朝日系で放送。'80年代以降、ハリウッドを代表するアクション・スターの1人として活躍するスタローン。中でも “ロッキー”('76~2006)“ランボー”('82~'88)シリーズの知名度の高さは、古今東西の映画の中でもトップクラスだ。“負け犬からの復活”“理不尽なものへの怒り”をテーマに、それぞれの主人公を全身全霊で熱演し多くのファンを獲得。“ロッキー”“ランボー”が彼の代名詞になるほど人気を博した。だが、あまりにもそのイメージが強すぎたため、その後はヒットに恵まれずに苦戦。アクションからの脱却を図り「オスカー」('91)「刑事ジョー ママにお手あげ」('92)とコメディーに挑戦するが不評に終わる。'93年に、標高4000mの山中で国際犯罪者集団と対峙する天才ロック・クライマーを好演した「クリフハンガー」で盛り返すも、しばらく低迷を続ける。しかし60歳を迎えた2006年、原点に立ち返り、現在公開中の“ロッキー”シリーズの完結編「ロッキー・ザ・ファイナル」で監督・主演を務めカムバック。彼は、“絶対にあきらめないような人生が素晴らしいと思っている”と語り、ボクサーを引退し愛妻にも先立たれたロッキーが、再びリングを目指し立ち上がる姿を通して、体力的若さはないものの精神は衰えないという等身大の魅力を見せつけている。さらにもう1つの原点である“ランボー”シリーズの新作をタイやフィリピンで現在撮影中。今度のランボーは、ミャンマーの少数民族カレン族を支援している宣教師たちを残忍な兵士たちから守る戦いに挑む。日本では来年公開予定。

PROFILE
'46年7月6日、米・ニューヨーク生まれ。ヘルズ・キッチンと呼ばれる貧民街でけんかに明け暮れる荒れた少年時代を送る。その後演劇に興味を抱くようになり、マイアミ大学で演劇を学ぶが中退。以降、ニューヨークでオーディションを54回も受けては落ちる下積み時代を送る。29歳の誕生日にムハマド・アリと無名のボクサーの対戦試合を見て感動、「ロッキー」の脚本を3日間で書き上げる。その脚本と自分を自ら映画会社へ売り込み、世界的に大ヒット、一躍大スターになった。第2作以降の“ロッキー”シリーズ4作品、「パラダイス・アレイ」('78)などでは監督も務める。私生活では、女優ブリジット・ニールセンらとの3度の結婚経験を持ち5人の子どもがいる。

ユアン・マクレガー

飾らない雰囲気で魅力を放つ英国出身の国際派俳優
出演作「ブラックホーク・ダウン」(2001)が15日(日)にテレビ朝日系で放送。ヒュー・グラント、ジュード・ロウら気品高いイメージが強い英国出身の俳優の中でも異彩を放つマクレガー。上品さではなく、どこかあか抜けないところが彼の魅力の1つだ。麻薬におぼれる若者を好演し、作品のヒットとともに注目された「トレインスポッティング」('96)や、廃鉱で揺れる炭鉱町の名門ブラスバンド部に所属するアルト・ホーン奏者を演じた「ブラス!」('96)のような労働階級の青年役がぴったりはまっている。英国期待の若手だった彼も、SF大作“スター・ウォーズ”シリーズの若きオビ・ワン役で一躍国際派スターの仲間入りを果たした。その後も、吹き替えなしの歌声を披露したミュージカル「ムーラン・ルージュ」(2001)、過酷な戦場に取り残された実戦経験のない下士官にふんした「ブラックホーク・ダウン」、非情なエージェントと死闘を繰り広げるクローン人間を演じた「アイランド」(2005)など、話題作に多数出演。ハリウッドのスター・システムを批判し、「俳優をギャラの額で区別することは非常に醜い。仕事の内容と演技力で評価するべきだ。」と歯に衣着せぬ発言もしているが、スターになっても飾らないその親しみやすい性格が、現在まで安定した人気を誇っている。「恋は邪魔者」(2003)に続き、レニー・ゼルウィガーと共演した新作「ミス・ポター(原題)」(2006)がことしの秋に日本公開予定。ピーター・ラビットの生みの親である絵本作家ビアトリクス・ポターの半生をつづった感動作で、ヒロイン、ポターと恋に落ちる青年役を演じる。

PROFILE
'71年3月31日、英・スコットランド生まれ。俳優である叔父の影響で、幼いころから演技に興味を持つ。'93年「Being Human」(日本未公開)で映画デビュー。3度目のコンビとなるダニー・ボイル監督の「普通じゃない」('97)でハリウッドに進出し、以降、独立系からハリウッド超大作まで幅広く活躍。また'95年には、下積み時代に知り合ったジュード・ロウとともに映画製作会社“ナチュラル・アイロン”を設立。オムニバス映画「チューブ・テイルズ」('99)の一編では監督デビューを飾った。近年はナレーターや声優にも挑戦し、仕事の幅を広げている。フランス人女性と'95年に結婚し、2人の女児をもうける。2006年、モンゴル人の女の子を養子に迎えた。

アントニオ・バンデラス

スペインが生んだ情熱と魅力溢れるラテン系セクシー俳優
出演作「スパイキッズ」('01)が13日(金)に日本テレビ系で放送。母国スペインでの活躍を経て'92年の「マンボ・キングス わが心のマリア」でハリウッドに進出したバンデラスは、「フィラデルフィア」('93)、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」('94)といった大作の重要な役に抜てきされ、一気にハリウッドの一級スターに駆け上がった“幸運な”ラテン系俳優だ。その成功の元となったといえるのがデビュー作「セクシリア」('82)以降、スペイン時代に出演していたペドロ・アルモドバル監督による一連の作品。ゆがんだ愛と性の世界を“ラテンのり”といえるような奇妙に乾いたタッチであっけらかんと描いたアルモドバル監督作は、そのユニークさが世界的にも評価され、アメリカでもヒット。バンデラスは「アタメ」('90)での精神病院から出たばかりのストーカー青年役など、ハリウッド進出以降の彼しか知らない人にとっては驚くような過激な役を演じたが、その強烈な個性と魅力で注目を浴びることになった。その後“ラテン系セクシー男優”として「デスペラード」('95)、「暗殺者」('95)、「マスク・オブ・ゾロ」('98)などに出演。「デスペラード」のロバート・ロドリゲス監督と再び組んだ“スパイキッズ”シリーズでは、今まで彼になじみのなかった子どもたちなど、より幅広い層からの支持を受けるようになる。「シュレック2」(2004)では「マスク・オブ・ゾロ」「レジェンド・オブ・ゾロ」(2005)で演じたゾロそっくりな長ぐつを履いたネコ役で声優に挑戦。セルフパロディーをノリノリで演じ、主役に負けない人気キャラとなった。再び長ぐつを履いたネコ役で声優を務める「シュレック3」が6月30日に公開予定。さらに高校で社交ダンスを教える元プロダンサー役の「Take The Lead」も、ことし日本での公開が決定している。

PROFILE
'60年8月10日、スペイン生まれ。演劇学校卒業後、TVや舞台での活動を経て'82年、映画デビュー。「マタドール<闘牛士> 炎のレクイエム」('86)、「神経衰弱ぎりぎりの女たち」('87)などアルモドバル監督作に連続して出演、国際的な知名度を得るようになる。スペインの女優アナ・レサとの結婚・離婚を経て、'96年に「あなたに逢いたくて」('95)で共演したメラニー・グリフィスと再婚。グリフィスが主演の「クレイジー・イン・アラバマ」('98)で、監督としてのデビューも飾っている。

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