キム・ベイシンガー
衰え知らずの美ぼうを持つ演技派美人女優
出演作「セルラー」(2004)が9月2日(日)にテレビ朝日系で放送。色気ある美ぼうと独特の存在感でスクリーンに華を添えてきたベイシンガー。“007”シリーズの番外編「ネバーセイ・ネバーアゲイン」('83)のボンド・ガール役で注目を集めた彼女は、一大センセーションを巻き起こした官能サスペンス「ナインハーフ」('86)での体当たり演技が話題を呼び、一躍人気女優に。その後、リチャード・ギアを誘惑する「愛という名の疑惑」('92)、スゴ腕の銀行強盗にふんした「ブロンディー 女銀行強盗」('93)など、セクシーで強い女の役ばかりオファーされるようになるが、おちゃめな宇宙人を好演した「花嫁はエイリアン」('88)、後に夫となるアレック・ボールドウィンと共演した「あなたに恋のリフレイン」('91)などでコメディーの才能も発揮し、役柄の幅の広さを証明した。アクション大作「バットマン」('89)でのジャーナリスト役も当たり役で、ハリウッドのトップ・スターとして揺るぎない地位を築く。'90年代半ばは、「ボクシング・ヘレナ」('93)への出演を降板したことで多額の慰謝料を請求され破産宣告をしたり、2度目の夫婦共演作「ゲッタウェイ」('94)が興行的に失敗するなど低迷が続いたが、クライム・サスペンス「L.A.コンフィデンシャル」('97)で妖艶な高級娼婦を好演し、みごとアカデミー賞助演女優賞を獲得した。2000年に入ると年齢的にも円熟期を迎え、人気ラッパー、エミネムの母親役を熱演した「8 Mile」(2002)や、愛する息子を誘拐されてしまう人妻を演じた「セルラー」など、母親役も増えてセクシーな中にも母性を漂わせている。主演の新作「While She Was Out」が2008年に公開予定。クリスマスを間近に控えた夜、買い物に出掛けた主婦が、とあることから若者4人に追い回されてしまうという設定のスリラーだ。
PROFILE
'53年12月8日、米・ジョージア州生まれ。子供のころは引っ込み思案な性格で、それを克服するためバレエを習っていた。10代のとき地元の美人コンテストに出場したことがきっかけでモデルになる。女優を目指し演技の勉強を積み、「キングコング」('76)のオーディションを受けるが落選。TVムービーの出演を重ねた後、「Hard Country」('81)で映画デビュー。'93年、「あなたに恋の―」で共演したアレック・ボールドウィンと結婚するが、2001年に離婚。動物愛護運動家としても知られる。
出演作「出口のない海」(2006)が19日(日)にテレビ朝日系で放送。ここ数年、演技派俳優として破竹の勢いで頭角を現してきた香川。'88年にデビューした彼は、以来10年ほどオリジナルビデオ界での活動がメーンで映画への出演は少なかった。そのターニングポイントとなったのは、“今までのゆるかった血を全部抜かれて、熱い血を輸血で注ぎ込まれた作品”とまで語るほど、チアン・ウェン監督にしごき倒されたという中国映画「鬼が来た!」(2000)だ。単身で中国へ乗り込んだ過酷な撮影環境の中、中国の小さな村の農民たちに捕らわれた日本兵役を、鬼気迫るほどエネルギッシュに演じ切った。「鬼が来た!」はカンヌ映画祭グランプリを受賞し、彼は一躍注目を浴びる。その後は、「独立少年合唱団」(2000)では小学校教師、「北の零年」(2004)では腹黒く野蛮な男、はたまた「明日の記憶」(2006)での敏腕サラリーマンなど、カメレオン俳優といっても過言ではないほどさまざまな役柄を演じ、存在感を放ってきた。とりわけ、都会で自由に暮らす弟への劣等感と嫉妬(しっと)にゆがんだ実家に残る兄を演じた「ゆれる」(2006)では高い評価を受ける。善と悪とを併せ持つ、人間のドロドロとした複雑な内面をリアルに見せる彼の持ち味がうまく発揮されており、この作品で数々の映画賞を受賞したのも納得のいくところだ。表面をなぞるだけではなく、生身の感情をさらけ出すような彼の熱い演技には、円熟期を前にして、まだまだ未知の可能性を感じさせる。エリート検事を演じた「HERO」(9月8日[土]公開)、全編英語の台詞に挑んだ日本版西部劇「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」(9月15日[土]公開)と、次々と公開を控える新作も期待大だ。