ケビン・スペーシー

クールな雰囲気で観客を魅了する2度のオスカーを獲得した性格俳優
出演作「交渉人」('98)が20日(木)にテレビ東京系で放送。「ユージュアル・サスペクツ」('95)で事件の鍵を握る男を演じてアカデミー賞助演男優賞を、「アメリカン・ビューティー」('99)でリストラされたダメ中年男にふんし同賞主演男優賞を受賞したスペーシー。深い印象を残す名脇役から多彩な役を演じ分ける主演スターへと飛躍を遂げた彼だが、もともとは舞台を中心に活躍していた。22歳で初舞台を踏んで以来、チューホフの「かもめ」やユージン・オニール作品など数多くの舞台に立ち、'91年にはニール・サイモンの戯曲「ロスト・イン・ヨンカーズ」でトニー賞を受賞。「舞台は映画への踏み台ではなく、私の人生になくてはならないものだ」と語るように、舞台俳優としての長いキャリアはスペーシーにとって演技力の基盤となっている。そんな彼が映画界で注目されたのが、不気味な連続殺人鬼を熱演した「セブン」('95)。人々の心を揺さぶる鋭い眼差しが印象深く、少ない出番ながら強烈な存在感を放ち、「ユージュアル―」とともに一躍日本での知名度を上げた。その後は、警察内部の腐敗と闘う刑事を好演した「L.A.コンフィデンシャル」('97)、犯人説得にあたる交渉人をクールに演じた「交渉人」など、サスペンス作への出演が相次いだが、ブラック・コメディー「アメリカン―」で“屈折した男”の内面を軽妙に表現し、新境地を開拓した。自分を異星人だと名乗る不思議な男にふんした「光の旅人 K-PAX」(2001)、同僚女性のレイプ殺害容疑で死刑宣告された大学教授役の「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」(2003)など、2000年以降も知的で洗練された雰囲気を武器に、幅広い役柄を難なくこなしている。「スーパーマン リターンズ」(2006)に続き、悪役に挑戦した「Fred Claus」(2007)がことしの12月に日本公開予定。家族の厄介者であるサンタクロースの兄が、南極に戻って名誉挽回を図るコメディーで、主人公のダメな男をビンス・ボーンが演じる。

PROFILE
'59年7月24日、米・ニュージャージー州生まれ。ノースリッジ軍人学校に通うが、同級生とのけんかが原因で退学。転校先の大学に通っていたころから演技に興味を持つ。スタンダップ・コメディアンとして活躍後、ジュリアード音楽院で2年間演技を学び、'81年舞台デビュー。以後、ブロードウェーを中心に多くの舞台に立つ。映画初出演は'86年の「心みだれて」。初主演作「ザ・プロデューサー」('95)でプロデューサー業に乗り出し、翌年「アルビノ・アリゲーター」では監督デビューを果たした。近年は「National Anthems」「リチャードII」「日陰者に照る月」など、舞台の活動に力を注いでいる。

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