蒼井優
映画への熱意が目覚めさせた女優への道
出演作「フラガール」(2006)が6日(土)にフジ系で放送。岩井俊二監督に見出され「リリイ・シュシュのすべて」(2001)で映画デビューした蒼井。そのとき岩井監督に“将来どんな女優になりたいの?”と聞かれた彼女は“こんなの人生の思い出作りですよ”と答えたという。岩井監督は“こういう人が女優をやらずに普通に生きて何になる”とまでその才能を認めていたが、彼女自身は当初、女優業に対して距離を置いていたところがあったようだ。だが、そんな意識が2004年に釜山映画祭に参加したことをきっかけに変化する。その際、彼女は映画が好きな人たちばかりが集まっている映画祭の熱気に刺激を受けるとともに、日本の映画が現地でほとんど認知されていないことにショックを受けて日本映画への愛着を痛感。“日本映画の良さを世界に認めてもらいたい。そしてずっと映画に関わっていたい”と思うようになる。映画への熱い思いが彼女の女優としての道を切り開いたのだ。「フラガール」では忙しい中でフラダンスの練習時間がなかなか作れず、“夜中に寝ている暇があったら練習しなければ”とまで自分を追い詰めた。結果、作品の評価を決めるといっても過言ではないほど重要なラストのソロ・ダンスシーンを見事に演じ切り、作品は2006年度の数々の映画賞を総なめにした。これはそんな彼女の映画への熱意が身を結んだ結果と言えるだろう。今後の出演作として、役作りのために7キロも減量して摂食障害の女性を演じた松尾スズキ監督の「クワイエットルームにようこそ」(20日[土]公開)、山崎ナオコーラ原作の話題作「人のセックスを笑うな」(来年正月公開予定)が控えるほか、4日(木)から公演が始まった蜷川幸雄演出の舞台「オセロー」に出演する。
PROFILE
'85年8月17日生まれ、福岡県春日市出身。日本大学芸術学部演劇学科中退。母親の夢が娘を宝塚に入れることだったため、2歳のころからバレエ、タップダンス、ピアノ、日舞のレッスンを受ける。小学生のころからモデルとして活動し、'99年ミュージカル「アニー」で本格的デビューを果たす(宝塚は試験がアニーのオーディションと重なって断念)。2002年には若手女優の登竜門とも言われる三井のリハウスの10代目リハウスガールに選ばれ、一躍注目を集める。代表作に「花とアリス」(2004)、「男たちの大和 YAMATO」(2005)、「ハチミツとクローバー」(2006)、声優に初挑戦した「鉄コン筋クリート」(2006)など。また、映画のみならず「タイガー&ドラゴン」(2005)、「Dr.コトー診療所2006」(2006)といったTVドラマやCMなどでも活躍している。