松山ケンイチ
未知数の可能性を感じさせる注目度No.1若手俳優
出演作「デスノート 前編」(2006)が1日(金)に日本テレビ系で放送。同作で、姿勢を猫背に、顔には大胆なメークを施し、原作の漫画のキャラクターそのものといっても過言ではないほど作り込んで謎の探偵“L”を演じた松山。このL役で一気に知名度を上げた彼だが、ここで“松山=L”というイメージを持った観客たちは、大きく裏切られることになる。実際の松山はLの冷たく都会的なイメージとは異なり、出身地の青森の訛りが残る素朴な青年なのだった。そんな素の姿をみじんも感じさせず、憑依したかのごとく役になり切ってしまう彼は“カメレオン俳優”と称されることも多い。彼にとって演技とは“自分を捨て、役のいいところも悪いところも受け入れて、信じること”なのだという。2002年に「アカルイミライ」で映画デビュー後、初主演作の「ウィニング・パス」(2003)や「不良少年<ヤンキー>の夢」(2005)などにコンスタントに出演を重ね、素直に役を受け入れてきた松山。そんな彼は、国のために命を捨てることもいとわない少年兵を演じた「男たちの大和 YAMATO」(2005)で転機を迎える。この作品でベテラン映画スタッフたちの誇りや撮影現場の熱気に触れ“映画が熱い中で生まれる芸術だ”と気付いた彼は俳優としてだけではなく、一人の人間として作品のために何ができるのかを考えるようになったという。自発的に役にかかわっていくようになり、表情も大人びてきた彼は、「デスノート―」をはじめ、「蒼き狼 地果て海尽きるまで」(2007)や「椿三十郎」(2007)など、より大規模な作品にも活躍の幅を広げ、その成長と活躍は目覚ましい。今後も主演作が続き、「デスノート―」のスピンオフ作品「L change the WorLd」が2月9日(土)に公開になるほか、カルト的な人気を誇る同名ギャグ漫画を実写映画化した「デトロイト・メタル・シティ」が2008年夏公開、また、同じく漫画が原作の「カムイ外伝」の公開が2009年に予定されている。「カムイ外伝」は監督を崔洋一、脚本を宮藤官九郎が務める注目作であり、鬼才たちと彼が組んでどのような化学反応が生まれるのか楽しみだ。
PROFILE
'85年3月5日生まれ、青森県むつ市出身。2001年、ホリプロのオーディションで16,572人の中からグランプリを受賞。PARCOの広告でモデルとしてデビューを果たす。2002年、黒沢清監督の「アカルイミライ」で映画デビュー。代表作は「NANA」(2005)、「ユメ十夜」(2007)、「ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ」(2007)など。現在、初の恋愛映画となる「人のセックスを笑うな」が公開中。また、「セクシーボイスアンドロボ」などのTVドラマやCMなどでも活躍している。特技は中学の部活でやっていた棒高跳び。社会的なことにも関心を持ち、インタビューや雑誌の連載などでの積極的な発言は若い世代の共感を呼んでいる。
出演作「チャーリーとチョコレート工場」(2005)が11日(金)に日本テレビ系で放送。ワイルドさと繊細さを併せ持ったセクシーさが魅力のデップ。はさみの手を持つ心優しき人造人間にふんした「シザーハンズ」('90)など、一風変わった役柄を持ち前の豊かな感受性で巧みに演じる彼は、独自のセンスで出演作を選ぶことで有名。特に、「スリーピー・ホロウ」('99)などでコンビを組んだティム・バートン、「ショコラ」(2000)などのラッセ・ハルストレム、「ナインスゲート」('99)のロマン・ポランスキーら、作家性の強い監督たちの作品に好んで出演することが多く、ハリウッドの中にいながらもその本流から一歩身を引く存在だ。そんな彼だが、'80年代にデビューした当初は、ルックスを生かしたアイドル的な俳優に過ぎなかった。だが、“史上最低の映画監督”をエキセントリックに演じた「エド・ウッド」('94)、殺し屋に追われる男にふんしたロード・ムービー「デッドマン」('95)あたりから、役柄の幅広さと確かな演技力で存在感を放つ、個性派俳優としての確固たる地位を築いてきた。近年では、ディズニー・テーマパークの人気アトラクションから生まれたスペクタクル・アドベンチャー、“パイレーツ・オブ・カリビアン”シリーズで海賊ジャック・スパロウを好演。彼にしては珍しいメジャー作品への出演となり、世界中で大ヒットしたことも手伝って新たなファン層の拡大に成功している。ティム・バートン監督と6度目のコンビとなる新作、「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」が2008年1月19日(土)に公開。19世紀のロンドンを舞台に、理髪師の顔を持つ殺人鬼の恐怖を描く。人気ミュージカルを映画化したもので、殺人鬼にふんするデップが初めて披露する歌声にも注目。