クリストファー・ノーラン

斬新なアイデアで観客を驚かせる敏腕監督
監督作「バットマン ビギンズ」(2005)が8日(金)にフジテレビ系で放送。
10年前まで、ごく普通の会社員だったノーランは、会社の休日を使って1年がかりで撮り上げた初の長編作「フォロウィング」('98)を経て、長編2作目「メメント」(2000)でアカデミー賞脚本賞にノミネートされるという才能の持ち主。「メメント」は、妻を亡くしたショックから記憶障害になってしまった男性に真実と虚構が交錯するというサスペンス・スリラーで、現在から過去へストーリーが逆行していく中で謎が明らかになっていくという複雑な構成が絶賛された。ノーランは映画製作について「観客を驚かせたい。何度も繰り返し観てもらえるような作品をつくりたい」と語っており、彼の思惑通り、難解にも関わらずリピーターになる観客が続出するほど大ヒットした。
そんな彼の才能にいち早く目を付けたのが“オーシャンズ”シリーズを手掛けるスティーブン・ソダーバーグ。彼の後ろ盾の下、ノーランはノルウェー映画(日本未公開)のリメーク作「インソムニア」(2002)でメジャー映画に進出。事件の捜査中、誤って相棒を殺してしまって以来不眠症になった敏腕刑事が、事件の容疑者に追い詰められていくというオリジナルのストーリーに、ノーランは主人公が相棒を殺してしまう原因となる過去の秘密を盛り込み主人公に人間的深みを加えた。ただのリメークに終わらない作品に仕上げたノーランの才能は、主演を務めた名優アル・パチーノからも認められるほど。波に乗った彼は4作目にして人気シリーズ“バットマン”の監督に抜擢。それまでティム・バートンらが手掛け、ヒーローものの娯楽作としてヒットさせてきたシリーズだけに続編に期待が集まった。だがやはりノーランはその過去のヒットに甘んじることなく、独自の視点でバットマンに挑んだ。ごく普通の青年がなぜバットマンになったかという過去や心の機微を丹念に描き、ヒーローであるバットマンを人間味のあるキャラクターにつくり変えた。
全く新しい“バットマン”シリーズは観客にも受け入れられ、シリーズ最新作「ダークナイト」(2008)が9日(土)から公開。強大な敵“ジョーカー”とバットマンが死闘を繰り広げる。今度はどんなアイデアで驚かせてくれるのか期待大だ。

PROFILE
'70年7月30日、イギリス・ロンドン生まれ。7歳のときから父親の8ミリカメラで映画を撮り始める。ロンドンのユニバーシティ・カレッジに進学して、英文学を学びながら映画を自主製作する。社会人になってからも自費で短編作をつくり、初の長編映画「フォロウィング」が世界各国の映画祭で高く評価される。小説家で脚本家の弟のジョナサン・ローランとは良き相棒であり、これまで「メメント」「プレステージ」(2006)「ダークナイト」の脚本を共に執筆。妻は“バットマン”シリーズのプロデューサーであるエマ・トーマス。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.television.co.jp/mova/mt-tb.cgi/6496

カレンダー

2012年02月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
rss