ティム・ロス

確かな演技力と芸術家気質を持ち合わせた個性派俳優
出演作「PLANET OF THE APES 猿の惑星」(2001)が10月9日(木)にテレビ東京系で放送。
イギリス出身のロスは、画家である母親の影響で美術大学に進学し彫刻家を目指すが、演劇に魅せられ俳優志望に転身。卒業後、舞台、映画で経験を重ね、画家ビンセント・バン・ゴッホとその弟の兄弟愛を描いた「ゴッホ」('90)でゴッホ役を重厚に演じるなど、若手実力派と呼ばれる俳優に成長する。その活躍がクエンティン・タランティーノの目にとまり、彼の監督デビュー作「レザボア・ドッグス」('91)に、準主役である強盗グループの一員ミスター・オレンジ役で出演。これをきっかけに活動の拠点をハリウッドに移し、「パルプ・フィクション」('94)「フォー・ルームス」('95)とタランティーノ作品でひと癖もふた癖もある登場人物を見事に演じて注目を集めた。
ハリウッド進出から、わずか4年後の'95年には、冷酷な貴族にふんした「ロブ・ロイ ロマンに生きた男」で'95年度アカデミー賞助演男優賞にノミネート、名実共にハリウッド俳優と認められる。だが、もともと芸術家志望だったためか、メジャー系大作より、作品の質や役柄を重視して出演作を選び、アート系、インディーズ系作品へ多く出演。そんな彼の名を、多くの映画ファンが知ることになった作品が、ジュゼッペ・トルナトーレ監督作の「海の上のピアニスト」('99)。船外への憧れを抱きながらも一生を船の上で暮らす天才ピアニストの心の機微を丁寧に表現した。
奇才ティム・バートン監督作「PLANET OF THE APES 猿の惑星」では、サルのメークを顔と全身に施しながらも、目力やアクションによって、威圧的なサルの将軍を迫力ある演技で見せた。近年は、ビム・ベンダース監督の「アメリカ,家族のいる風景」(2005)や、フランシス・フォード・コッポラ監督の「コッポラの胡蝶の夢」(2007)など、巨匠からの出演依頼が絶えない。新作としては、ベテラン監督ミヒャエル・ハネケが'97年に製作した「ファニーゲーム」を自らリメークしたサスペンス「ファニーゲームU.S.A.」(2007)が12月に公開。殺人ゲームに巻き込まれた一家の父親を演じる。

PROFILE
'61年5月14日イギリス・ロンドン生まれ。ジャーナリストの父と、画家で教師の母の間に生まれる。カフカの小説「変身」を俳優スティーブン・バーコフが演出した舞台で注目された後、'83年に、同じイギリス出身で現在も親交のあるゲーリー・オールドマンと共演した「ミーンタイム」(日本未公開)で映画デビュー。翌年、「殺し屋たちの挽歌」('84、日本未公開)で、英国紙イブニング・スタンダードの新人賞を受賞。'98年には「素肌の涙」で監督にも挑戦。2000年度インディペンデント・スピリット賞外国映画賞にノミネートされる。プライベートではファッション・デザイナーの女性と結婚、2児の父親である。

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