ソフィア・コッポラ
偉大な父から受け継いだ才能と、卓越したセンスを併せ持つ女性監督
出演作「ゴッドファーザーPART III」('90)が17(火)に衛星第2で放送。
映画監督のフランシス・フォード・コッポラを父に持ち、自らも映画監督として活躍するコッポラ。幼い頃から父の作品に端役として出演し、「ゴッド―」では、当時18歳ながら、ヒロインという大役を務めた。その後、ファッション・デザイナーやカメラマンなど幅広いジャンルで活躍し、「ヴァージン・スーサイズ」('99)で初めて監督として長編映画を手掛けた。
映画監督としての彼女の持ち味は、女性らしい感性を生かした独特の映像センスと、女性の内面を繊細に描き出すところにある。また、一貫して、若い女性が自分の歩む道やアイデンティティを模索する過程を描いてきた。「ヴァージン―」では、思春期の少女特有の美しさやはかなさを、“ガーリー”な映像のなかで魅力的に映し出し、彼女たちが自ら死を選ぶまでの揺れ動く心情をみずみずしく描写。新しい世代の映画監督として、鮮烈なデビューを果たした。
そして、監督2作目となった「ロスト・イン・トランスレーション」(2003)で、早くも映画監督としての地位を確立する。“東京への愛、東京の魅力を描きたくて撮った”という本作では、小型カメラを駆使したゲリラ的な撮影によって幻想的でロマンチックな“東京”の風景を抽出。異国の地で共に孤独を抱える男女が、次第に心を通わせ合うまでの細やかな心の機微を丁寧にとらえ、見る者に深い感動を与えた。本作は各方面から絶賛され、ゴールデングローブ賞の主要3部門や、アカデミー賞オリジナル脚本賞を獲得した。
そして3作目に手掛けた「マリー・アントワネット」(2006)は、まさに“ソフィア・コッポラの世界”を象徴するような作品。音楽から衣装、美術などすべてにこだわって、徹底的に“ポップでガーリー”な映像を作り込み、実在した王妃マリー・アントワネットの生涯を、等身大の1人の少女の青春物語として描いた。本作のヒットで、多くのファンを獲得したソフィア。今後どのような作品を作り出すのか期待大だ。
PROFILE
'71年5月14日、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。映画監督の父を持つ映画一家に生まれる。10代からシャネルのカール・ラガーフェルドに師事し、デザイナーとして経験を積み、'94年には自身のブランド「MILK FED.」を立ち上げる。また、フォトグラファーとして「VOGUE」等で活躍。ミュージックビデオの監督なども務める。'99年には「マルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズ監督と結婚するも、2003年に離婚。2006年、恋人であるフランスのバンド「フェニックス」のボーカリスト、トーマス・マーズとの間に1児をもうける。