ソフィ・マルソー

フランスが誇る国民的女優
出演作「ブレイブハート」('95)が3月1日(月)衛星第2で放送。マルソーは13歳の時に、700人の応募者から「ラ・ブーム」('80)のヒロインに選ばれ映画デビューを果たす。思春期の多感な少女をナイーブで素直な感性で演じた本作は、パリで450万人を動員。日本でも大ヒットして、その親しみやすい愛らしさからたちまちアイドル女優となった。2年後の「ラ・ブーム2」も順調にヒットし、マルソーはセザール賞有望若手女優賞を受賞。しかし、アイドルの枠に収まりきらない情熱を秘めていた彼女はその後、本格的に女優の道を開始するため、フロラン演劇学校で演技の基礎を学ぶ。
そして、「フォート・サガン」('84)では、人妻から1児の母となるヒロインを意欲的に演じ、特に前半、恋に突進するヒロインの情熱を若々しく表現して、着実な成長ぶりを示した。'85年には、ドフトエフスキーの『白痴』を翻案した「狂気の愛」の情熱的なヒロインに挑戦。大胆なヌードも披露し清純なアイドルのイメージを一新した本作でマドリード映画祭の主演女優賞を受賞した。この作品でメガホンをとったアンジェイ・ズラウスキー監督とは、以降、公私にわたってパートナー関係を築き、その後も「私の夜はあなたの昼より美しい」('89)、「ソフィー・マルソーの愛人日記」('91・日本未公開)などの作品をコンビで発表する。
'95年には、アカデミー賞作品賞など5部門に輝いたメル・ギブソン監督・主演の歴史大作「ブレイブハート」でハリウッドに進出。以降も数々の映画出演を続けている。主な作品としては、ジェームズ・ボンドを惑わすセクシーな悪女にふんし圧倒的な存在感を見せつけた“007”シリーズ「ワールド・イズ・ノット・イナフ」('99)。また「ルーヴルの怪人」(2001)では、ルーヴル美術館内で謎の怪人にとりつかれる美しいヒロイン役で、悪女のような激しい面と、繊細な女性らしい面とを見事に演じ分け、女優としての実力を大いに振るっている。
2009年は、「Ne te retourne pas」(原題・日本公開は未定)でモニカ・ベルッチと共演し2人で一役という難役を見事にこなした。こうして1作ごとに女優らしい風格、強さを身につけていくマルソー。近年では、女優業に飽き足らず、監督・主演・脚本を務めた「ソフィー・マルソーの過去から来た女」(2007・日本未公開)など監督業にも乗り出し幅広い才能を発揮している。

PROFILE
'66年11月17日、フランス・パリ生まれ。父は運転手、母はデパートのキャンペーン・ガールという庶民的な家庭に育つ。子どものころは、身体障害児教育に従事することを夢見ていたが、13歳のとき、母親がモデル・エージェントに送った写真がきっかけとなり、700人の応募者から「ラ・ブーム」('80)のヒロインに選ばれ映画デビュー。当時、日本では薬師丸ひろ子が人気だったことから、「フランスの薬師丸ひろ子」として紹介された。日本のTVCMでも活躍したことがある。女優業以外では、'96年に自伝的小説「うそをつく女」(日本では2000年1月に発売)を出版。孤独な少女時代や酒と男におぼれた日々など、これまで明らかにしてこなかった半生を赤裸々につづり話題を集めた。また私生活では、映画監督のアンジェイ・ズラウスキーとの間に息子が、プロデューサーのジム・レムリーとの間に娘がいる。

クリス・エバンス

成長著しい若手イケメン俳優
出演作「ファンタスティック・フォー 銀河の危機」(2007)が2月26日(金)に日本テレビ系で放送。近年の米若手俳優の中で目覚ましい活躍を見せているエバンス。高校卒業後に俳優となった彼は、いくつかのTVドラマで経験を積み映画界に進出。学園映画のパロディ「Not Another Teen Movie」(2001/日本未公開)で、生徒会長役を演じ、アイドル的存在となる。
キム・ベイシンガー主演のサスペンス「セルラー」(2004)では、見知らぬ女性からの一通の電話を偶然受け、ヒロインとその家族を救う若者役で出演。全編を通して携帯電話に話し掛けながら行動する難役を巧みに演じて演技派である一面も見せる。この映画で高く評価されたエバンスは、次にアメコミを映画化した「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」(2005)で、ジェシカ・アルバの弟で、全身を発火させる能力を持つヒューマン・トーチ役に抜擢される。女性に目がないプレイボーイでお調子者のヒューマン・トーチはエバンスのハマリ役となり、続編の「~銀河の危機」でも軽快な演技を見せている。その後は、「私がクマにキレた理由」(2007)をはじめ、「サンシャイン2057」(2007)、「フェイク シティ ある男のルール」(2008)などヒット作に立て続けに出演して知名度を上げる。
最近では、天才子役として名をはせたダコタ・ファニングと共演した「PUSH光と闇の能力者」(2009)で主役を射止め、若手イケメン俳優として更なるブレイクが期待されている。今後もアメコミを映画化したアクション「The Losers」(原題/日本公開未定)や、「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(2007)のエドガー・ライト監督の最新作「Scott Pilgrim vs. the World」(原題/日本公開未定)など注目作がめじろ押しだ。

PROFILE
1981年、米・マサチューセッツ州生まれ。本名クリストファー・ロバート・エバンス。高校在学中の17歳でニューヨークのエージェントと契約を結び、卒業後に「The Newcomers」(2000/日本未公開)で映画デビュー。その後ロサンゼルスに渡り、人気TVシリーズ「オポジット学園」や「ボストン・パブリック」に出演して注目を集める。そのほかの日本未公開映画としては「スカーレット・ヨハンソンの百点満点大作戦」(2004)、「エクスタシー」(2005)。また、大人気アニメをフルCGで描いた「ミュータントタートルズ TMNT」(2007)では声優に初挑戦している。

アル・パチーノ

強烈な個性でアメリカ映画史を彩る名優
出演作「ゴッドファーザーPARTIII」('90)が2月13日(土)NHK衛星第2で放送。
数々の作品で圧倒的な存在感を残し、いま最も尊敬される名優としてハリウッド映画界に君臨するパチーノ。ニューヨーク市でシチリア移民の子として生まれ、貧しい生活を送ったパチーノは、いろいろなアルバイトを続けながら俳優を志し、'66年に念願のアクターズ・スタジオに入学する。その後、いくつかの舞台を踏み、'67~'68年度にオビー賞、'69年にはブロードウェイでトニー賞と、演劇界の権威ある賞を連続受賞し、映画界からも注目を集める。そして「ナタリーの朝」('69)の端役で映画デビュー。続く、麻薬中毒の青年を好演した「哀しみの街かど」('71)で初主演をした後、麻薬や暴力、人種差別などアメリカの世相を投影したアメリカン・ニューシネマを代表する俳優になる。さらに、'72年の「ゴッドファーザー」で、自分の意思に反してマフィアのボスに変ぼうしていく青年の凶暴さと冷酷さを堂々と演じきり、その名と実力を世界に知らしめる。
以後、ヒッチハイクでアメリカを横断する2人の男の友情を描く「スケアクロウ」('73)、わいろが横行する署内の腐敗に抵抗したために孤立してしまう刑事の苦闘を演じた「セルピコ」('73)、恋人の性転換手術の費用が欲しくて銀行強盗を決行したゲイの青年を熱演した「狼たちの午後」('75)、司法制度の矛盾と腐敗に挑む、若き理想主義者の弁護士に扮した「ジャスティス」('79)などの主演作で毎年のようにアカデミー賞にノミネートされ、演技派スターとしての地位を確立する。'80年代に入って、出演映画の興行成績が振るわずスランプに陥ったパチーノは、しばらく舞台に専念するが、「シー・オブ・ラブ」('89)の中年刑事役で映画復帰。そして「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」('92)で、目の不自由な退役軍人という難役を見事に演じ上げ、待望のアカデミー賞主演男優賞を受賞。しばし疎んじられていたアクの強さを、見る者を圧倒する演技力と存在感に好転させ、名優パチーノは新たなスタートを切った。
'96年には、パチーノ自身が「最も愛する世界」と公言するシェークスピアのドラマ「リチャード三世」を題材にしたドキュメンタリー「アル・パチーノのリチャードを探して」で監督デビューを果たす。近年の出演作は、全米の批評家から「生涯のベスト・パフォーマンス」と称賛を浴びた「インソムニア」(2002)や、強欲なユダヤ人の商人シャイロックに扮した「ヴェニスの商人」(2004)、助演に徹した「オーシャンズ13」(2007)では、悪玉となるホテル王に扮し、ジョージ・クルーニー、ブラット・ピットら豪華キャストにびくともしない貫録を見せた。2007年には、このような実績に対して、全米映画俳優協会の生涯功労賞など多数の名誉賞がパチーノに贈られた。
最新作としては、“死の医者”と呼ばれる実在の病理学者に扮するTV映画「You Don't Know Jack」(原題)や、シェイクスピアの4大悲劇の一つ「リア王」が今年米国公開予定。これまで数多くのシェイクスピアのキャラクターを演じてきたパチーノだが、リア王を演じるのは今回が初めて。パチーノが満を期して挑む悲劇の老王に期待したい。

PROFILE
'40年4月25日、米・ニューヨークのイースト・ハーレム生まれ。父は保険外交員。パチーノが2歳のときに両親が離婚し、母と祖父母に育てられた。映画デビュー作「ナタリーの朝」で、ヒロインとダンスする青年役として出演。初主演作「哀しみの街かど」が、フランシス・F・コッポラの目にとまり、「ゴッドファーザー」のマイケル役に抜擢される。そのほかの出演作に、アカデミー作品賞を受賞した「ゴッドファーザーPARTII」('74)、ブライアン・デ・パルマ監督の「スカーフェイス」('83)、ロバート・デ・ニーロとの共演も話題となった「ヒート」('95)、報道に命をかけるジャーナリストに扮した史実劇「インサイダー」('99)などがある。テレビでは、「エンジェルス・イン・アメリカ」(2004)でエイズの患者を熱演し、エミー賞ほか数々の賞に輝いた。私生活では、3児をもうけているが結婚はしていない。

松雪泰子

年々磨きがかかる日本映画に欠かせない実力派女優
松雪泰子出演作「フラガール」(2006)が2月6日(土)フジ系で放送。高校在学中に、「第1回メンズノンノ・ガールフレンド」に選ばれモデルとしてデビュー。高校卒業と同時に上京し、本格的に芸能活動を始め、'91年にドラマ「熱血!新入社員宣言」で女優デビューを果たす。'93年にはドラマ「白鳥麗子でございます!」で、主人公・白鳥麗子役を務め、絶大な美貌を持つが、非常に高飛車でプライドが高い社長令嬢という強烈な役柄が受けて、続編や劇場版も制作されるハマリ役となる。
その後、TVドラマを中心にコメディーからシリアスなドラマまで、さまざまな役を演じ女優としての地位を確立していく。'06年ごろから映画出演が多くなっていき、'08年には、人気作家・東野圭吾の大人気ミステリー小説を映画化した「容疑者Xの献身」で、離婚後もしつこくつきまとってくる元夫を殺害してしまう女性を好演。物語の鍵となる重要な役どころを演じきったことは記憶に新しい。母親役や、落ち着いた大人の女性を演じるイメージが大きい松雪だが、同じ'08年の「デトロイト・メタル・シティ」では一転して、デスメタル好きの超過激な性格のレコード会社社長役で圧倒的な存在感を放っている。たばこの火を舌で消したり、暴言を連発する役柄を演じ、彼女の意外な一面を見せてくれるが、そんな型破りな役も妙に似合っている。この2作品で彼女は第32回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。翌'09年、松雪は、話題作に次々と出演することになる。主人公・恩地のライバル、行天のよき理解者であり愛人・三井美樹を演じた「沈まぬ太陽」。結婚詐欺師・クヒオを愛し、彼に献身的に尽くす弁当店の女性社長・永野しのぶを演じた「クヒオ大佐」。殺人事件の濡れ衣を着せられた同僚の無実を証明するために奔走する女性刑事・小島百合を演じた「笑う警官」。
さらに、主演を務めた「余命」では、結婚10年目にして妊娠するが、乳がんの再発により出産か治療の選択を迫られ、一人で病気に立ち向かう妻を熱演した。今や、彼女は日本を代表する演技派女優として不動の地位を築き、日本映画界になくてはならない存在の一人だ。
そんな松雪の次回出演作は、「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」(2010年GW公開予定)。松雪は、お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史演じるサンゴ礁の再生に挑む夫を支える妻役に挑戦する。

PROFILE
'72年11月28日、佐賀県鳥栖市生まれ。ドラマ、映画で活躍し、'04年には「夜叉ヶ池」で舞台へも進出する。主演を務めた「フラガール」(2006)で第30回日本アカデミー賞優秀主演女優賞、第19回日刊スポーツ映画大賞最優秀主演女優賞を受賞。ほかの代表作には、「アナザヘヴン」(2000)、「子ぎつねヘレン」(2006)、「子宮の記憶 ここにあなたがいる」(2006)、「男たちの詩」(2008)など。

カレンダー

2010年03月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
rss