トニー・スコット
ハリウッド随一のアクションエンターテインメントの名手
監督作「デジャヴ」(2006)が6月18日(金)に日本テレビ系で放送。
得意ジャンルはアクション&サスペンス、大ヒット作を連発しハリウッドで最も成功をおさめたイギリス人監督の一人、トニー・スコット。'83年、カトリーヌ・ドヌーブ&デビッド・ボウイ共演のバンパイア・ホラー「ハンガー」で長編監督デビューした彼は、2作目のトム・クルーズ主演の航空アクション「トップガン」('86)をセンセーショナルなヒットに導き、売れっ子監督の仲間入りを果たす。その翌年には、エディ・マーフィ主演の「ビバリーヒルズ・コップ2」で、ハリウッド屈指のアクション映画監督としての地位を確立。その後もクエンティン・タランティーノの脚本を演出した「トゥルー・ロマンス」('93)、ロバート・デ・ニーロがストーカー男にふんした「ザ・ファン」('96)、ブラッド・ピット&ロバート・レッドフォード共演の「スパイ・ゲーム」(2001)など、ヒット作を続々と世に送り出してきている。
作家性に富みビジュアルの才能に卓越した兄リドリーに対し、トニーは作品のテンポに重きをおき、スピード感あふれるカット割りが特長。そしてキレのある映像とサウンド、面白くてわかりやすいストーリーで巧みに観客を引きつけていった。また、ハリウッド内での人望が厚く、ほとんどの作品で人気スターを主演に起用していることも成功の秘訣といえる。さらに敏腕プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーとの長い付き合いもヒットの要因の一つに挙げられる。「トップガン」や、原子力潜水艦を舞台に核戦争の危機をめぐり対峙する男たちを描く「クリムゾン・タイド」('95)、プライバシーをめぐるサスペンス「エネミー・オブ・アメリカ」('98)などいくつかの作品で製作を担当し、“エンターテインメントの帝王”と称されるブラッカイマーの絶大な信頼を得ている。
そんな彼の新作は、アメリカで2010年冬公開予定の「Unstoppable(原題)」。これは、「クリムゾン・タイド」、9歳の少女を護衛することになったボディガードが巻き込まれる事件を描いたクライム・アクション「マイ・ボディガード」(2004)、「デジャヴ」、ニューヨークの地下鉄をジャックした犯人と地下鉄職員の頭脳戦を描く「サブウェイ123 激突」(2009)で共に組んでいる名コンビのデンゼル・ワシントンと5度目のタッグを組む列車アクション・サスペンス。抜群のセンスあるテンポを持ったアクション映画の金字塔を建て続けているトニー・スコット監督が、どんな映像を見せてくれるのか楽しみだ。
PROFILE
'44年6月21日、英・ストックトン・オン・ティーズ生まれ。サンダーランド・アート・スクール芸術科、リーズ・カレッジ・オブ・アート大学院を経て、兄リドリーとともにCM製作会社RSAを設立。CM界の賞を数多く獲得する一方で、映画撮影の技術を磨く。さらに売れっ子監督として活躍するかたわらプロデュース業もこなす。'95年、トニーとリドリーのスコット兄弟は、これまでに600本以上もの映画作品を生み続けてきた西ロンドンのシェパートン・スタジオを買い取り、英国映画産業に貢献してきている。