マット・デーモン
ナイーブな知性派から、アクションもこなす骨太の俳優へと飛躍したトップ・スター
出演作「ボーン・アイデンティティー」(2002)が1日(水)にテレビ東京系で放送。
「レインメーカー」('97)の弁護士役、「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」('97)の心を閉ざした天才青年など、'90年代は知的で繊細な役を数多く演じてきたデーモンは、自身も名門ハーバード大学で英文学を専攻するなど(後に休学して俳優業に専念)、役だけでなく実生活でも秀才。一方で、「リプリー」('99)では殺害した友人に成り済ますうっ屈した青年を演じるなど、どこか根暗なイメージもあったが、ジョージ・クルーニーら豪華俳優陣と共演し大ヒットした“オーシャンズ”シリーズや、本格アクションに初挑戦した“ボーン”シリーズでそれを払拭。特に“ボーン”シリーズでは役作りのため肉体トレーニングを行い、キレのある格闘シーンを披露してアクション・スターとして新境地を開拓した。ロバート・デ・ニーロが監督を務めた「グッド・シェパード」(2006)のCIAの諜報部員役、クリント・イーストウッド監督が南アフリカ共和国の実話を基に描いた「インビクタス 負けざる者たち」(2009)では実在のラグビー代表選手、「グリーン・ゾーン」(2010)で米陸軍上級准尉を演じるなど、骨太の演技派俳優としての地位を確立しつつある。一方で、「ドグマ」('99)、「ふたりにクギづけ」(2003)、「インフォーマント!」(2010)などのコメディーにも出演。型にはまることなくさまざまな役柄に挑戦し続けている。
「インビクタス 負けざる者たち」に続き、イーストウッド監督とタッグを組んだスリラー「Hereafter (原題)」が10月22日全米公開。また、「オーシャンズ12」の脚本家、ジョージ・ノルフィの初監督作となるSF映画「The Adjustment Bureau(原題)」や、ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督が「勇気ある追跡」('69)をリメークした西部劇「True Grit(原題)」が2011年に全米公開予定と、今後も注目作への主演が続くデーモンから目が離せない。
PROFILE
'70年10月8日、米・マサチューセッツ州生まれ。2歳のとき両親が離婚し、大学講師の母の元で育つ。'88年「ミスティック・ピザ」の端役で映画デビュー。TVドラマで注目され、「戦火の勇気」('96)の麻薬依存症の医療兵役で印象を残す。幼なじみのベン・アフレックとともに脚本・出演を担当した「グッド・ウィル―」でアカデミー賞脚本賞を受賞。その後、アフレックと製作会社ライブプラネットを設立。公募した脚本を映画化した「夏休みのレモネード」(2001)などをプロデュースした。2009年には「インビクタス―」で名優モーガン・フリーマンとの共演を果たし、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。クレア・デーンズやミニー・ドライバー、ウィノナ・ライダー、ペネロペ・クルスとの交際を経て、「ふたりにクギづけ」の撮影中に知り合ったアルゼンチン人の女性と2005年に結婚。現在は3人の娘の父で、夫人は4人目を妊娠中。