ニコール・キッドマン

“トム・クルーズの妻”から脱皮し、存在感を増した本格派女優

出演作「ムーラン・ルージュ」(2001)が5日(金)衛星第2で放送。
幼いころから俳優を目指し、ダンスやピアノのレッスンを受けた後、10歳の時に自らの意思で演技芸術学校に入学。14歳で初舞台を経験、同年にオーストラリア映画「BUSH CHIRISTMAS」('82)で映画デビューすると、映画出演のかたわら、シドニーのオーストラリア演劇学校で舞台演技、フィリップ・ストリート・シアターで発声、製作、演劇史を学ぶなど、映画俳優という枠にとらわれない、幅広いスタンスで演技を学ぶ。
その後も数多くの映画やTVシリーズに出演し、'88年に出演したスリラー「デッド・カーム 戦慄の航海」での演技が俳優トム・クルーズの目に止まり、「デイズ・オブ・サンダー」('90)でクルーズの恋人役に抜擢される。この共演をきっかけに2人は結婚。その後は“トム・クルーズの妻”としての面が強調されるが、'95年の「誘う女」では夫を殺害するために、高校生を色仕掛けで利用しようとするお天気キャスターを演じ、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞する。
そして“女優としての自分の核となった作品”と語る、19世紀のイギリスを舞台にした自由で誠実に生きようとする女性の人生を描く「ある貴婦人の肖像」('96)とスタンリー・キューブリック監督の遺作となった「アイズ ワイド シャット」('99)に出演し、演技の幅を広げる。2001年にクルーズとは離婚するが、その翌年に主演した「めぐりあう時間たち」(2002)では特殊メークを施して作家、バージニア・ウルフを熱演。見事アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した。
「ムーラン・ルージュ」(2001)ではミュージカル映画に出演。キャバレーの花形スターを演じ、歌声を披露した。「コールドマウンテン」(2003)では南北戦争へ出兵した恋人の帰りをひたすら待つ令嬢を、さらに「ステップフォード・ワイフ」(2004)でTV局のプロデューサーだった女性が、引っ越し先の環境に感化され、貞淑な妻になろうと奮闘する姿をユーモアたっぷりに演じるなど、その美ぼうを生かし、さまざまな女性像を巧みに演じ分けている。
今後も史上初めて女性への性転換手術を受けたデンマーク人の画家とその妻を描いた「The Danish Girl」や自動車事故で4歳の息子を亡くした母親の心理的葛藤を描いた「Rabbit Hole」などの主演作が控えている。近年、再婚・出産を経験した彼女が、家族・子どもをテーマにしたこれらの作品で、どのような演技を見せるのか注目したい。

PROFILE
'67年6月20日、米ハワイ州ホノルル生まれ。3歳までハワイで過ごした後、父の母国であるオーストラリアに帰国。2001年の離婚後、ミュージシャンのレニー・クラビッツなどとの熱愛騒動が発覚するが、2006年にカントリー歌手であるキース・アーバンと再婚。2008年7月には第一子となる女児を出産した。

ジュード・ロウ

美しい容姿と豊かな表現力で女性を魅了する英国のスター俳優

出演作「ホリデイ」(2006)が10月25日(月)に衛星第2で放送。
ヨーロッパ的なノーブルな美しさと舞台で鍛えた確かな演技力で、英国で最も優れた俳優の一人に数えられているロウ。彼の長編映画デビューは、'93年の「ショッピング」。以降、近未来SF「ガタカ」('97)やクリント・イーストウッド監督作品「真夜中のサバナ」('97)などに出演しているが、脚光を浴びるのは、文豪ワイルドの愛人を演じイブニング・スタンダード英国映画賞を獲得した「オスカー・ワイルド」('97)からだった。そして'99年の「リプリー」でハンサムなプレーボーイを演じセクシーな魅力を全開させる。国際的にも注目を集めた彼は、助演男優賞部門で米アカデミー賞とゴールデングローブ賞にノミネートされ、英アカデミー(BAFTA)賞を受賞した。
アメリカに拠点を移した後は一流監督のもと、毎年のように話題作に出演する。例えば、ゴールデングローブ賞助演男優賞にノミネートされたスティーブン・スピルバーグ監督の「A.I.」(2001)、南北戦争を背景に描いたアンソニー・ミンゲラ監督の大作「コールドマウンテン」(2003)など。こうして映画界を代表する俳優の仲間入りを果たしたロウは、それまでの繊細さに力強さを備え、表現力に磨きをかけていく。さらに2004年には、全く異なるタイプの作品5本に出演(マイク・ニコルズ監督の「クローサー」、マーティン・スコセッシ監督の壮大な伝記映画「アビエイター」、製作も兼ねた「スカイ・キャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」、コメディーに初挑戦しナチュラルな演技が好評だった「ハッカビーズ」、チャールズ・シャイア監督の「アルフィー」、声の出演を果たした「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」)し、演技の幅を広げている。
近年では、ウォン・カーウァイ監督の初英語映画「マイ・ブルーベリー・ナイツ」(2007)、ヒース・レジャーの遺作であり、彼の役をジョニー・デップ、コリン・ファレルと演じ分けた「Dr.パルナサスの鏡」(2009)、ワトソンにふんした「シャーロック・ホームズ」(2009)などが観客、批評家から絶賛された。
今後の出演作には、2011年12月全米公開予定のM・スコセッシ監督初の3D映画「ユゴーの不思議な発明」、「シャーロック・ホームズ」の続編「シャーロック・ホームズ2」などが控えており、ますます目が離せない存在である。

PROFILE
'72年12月29日、英・ロンドン生まれ。名前はビートルズの名曲「ヘイ・ジュード」とT・ハーディの小説「日陰者ジュード」に由来する。12歳から演技を始め、17歳のときTVシリーズへの出演を機に高校を中退し俳優業に専念。'90年代前半は舞台中心に活動する。'95年、ユアン・マクレガーらと共に映画製作会社を設立。'99年にはオムニバス映画「チューブ・テイルズ」で監督業にも挑戦している。私生活では女優のサディ・フロストと'97年に結婚、3人の子どもをもうけるが2003年離婚。また「アルフィー」で共演した女優シエナ・ミラーとは2004年に婚約したが2006年破局。しかし最近また復縁したと報じられた。

ケート・ブランシェット

幅広い演技力と美貌を兼ね備え“ハリウッド殿堂入り”を果たした実力派女優

出演作「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」(2008)が17日(日)にテレビ朝日系で放送。
女王からお嬢さま、娼婦、平凡な主婦まで、どんな役柄でもたくみにこなす抜群の演技力と華やかな美貌を合わせ持った女優ブランシェット。オーストラリアの舞台女優として活躍していた彼女は、そのころからすでに演技力に定評があり、演劇批評家賞を始め数々の賞を受賞した経歴を持つ。
その確かな実力を武器に'97年映画デビュー。翌年の「エリザベス」で英国女王の若き日を気品あふれる演技で見せ、アカデミー賞主演女優賞に初ノミネートされる。「リプリー」('99)では、無邪気なお嬢さまに扮し、キュートな一面を垣間見せる一方で、「耳に残るは君の歌声」(2000)では、ばっちりメークできめたセクシーな金髪ダンサーに変身。それまでの品のあるイメージを払拭するような大胆な演技で新境地を開く。
その後もコンスタントに出演を重ね、「ヘヴン」(2002)の殺された夫の復讐のため誤爆テロを起こした女性教師役や、「アビエイター」(2004)でアメリカの大女優キャサリン・ヘプバーン役を演じ、「あるスキャンダルの覚え書き」(2006)では教え子と関係を持つ美人教師を熱演するなど、着実に役の幅を広げていった。また、「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(2007)で女王の座に就いたエリザベスを神々しく演じきり、圧倒的な存在感を見せつけると、「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」ではインディを狙う悪役に抜擢され、それまでにないハードなアクションにも挑戦。型にはまることなくさまざまな役柄に挑戦し続けている。
これまで数々の出演作で、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞などの賞を受賞、ノミネートされた彼女は、2008年にはハリウッドの殿堂入りを果たし、名実共にスター女優の地位を不動のものとした。そんな彼女の新作は、12月10日(金)公開の「ロビン・フッド」。ラッセル・クロウ扮するロビン・フッドの恋人マリアンを演じる。
ほかには、スティーブン・ソダーバーグ監督の「The Last Time I Saw Michael Gregg(原題)」、ジョー・ライト監督の「Indian Summer(原題)」と「Hanna(原題)」が2011年に全米公開予定。また、“ロード・オブ・ザ・リング”シリーズの前章となる「The Hobbit:Part1(原題)」にも出演が決まっている。

PROFILE
'69年5月14日、オーストラリア・メルボルン生まれ。大学卒業後、オーストラリア国立演劇学院に入り演技について学ぶ。その後、舞台やTV出演などを経て'97年「Paradise Road」で映画デビュー。「エリザベス」での演技が絶賛され注目を集める。「アビエイター」でアカデミー賞助演女優賞、「アイム・ノット・ゼア」(2008)でゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞。ほか、「バンディッツ」(2001)、“ロード・オブ・ザ・リング”シリーズ(2001~2003)、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(2008)などのヒット作に出演。プライベートでは、'97年に脚本家のアンドリュー・アプトンと結婚し、現在は3人の息子の母親。

ジェット・リー

華麗なアクションで魅了する、アジアが生んだトップ・スター

出演作「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」(2008)が9日(土)にフジ系で放送。
シャープで美しいカンフー・アクションを武器に、香港映画のみならずハリウッドにおいても指折りの名アクション・スターとなったリー。幼いころから培ってきた武術の素晴らしさを広めるべく俳優を志した彼は、デビュー作「少林寺」('82)で本格的なアクションを披露し、注目の的に。以後しばらく低迷期が続くが、実在の武術家・黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)を演じた主演作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明」('91)が大ヒット。シリーズ化された同作によって国際的にその名を知られるようになる。そして'98年、ハリウッド進出第1作目となる「リーサル・ウェポン4」に出演し、初の悪役となるチャイニーズ・マフィアの黒幕を好演。これまでにないすごみのある演技でハリウッドでの好スタートを切った。
2年後の「ロミオ・マスト・ダイ」(2000)では早くも主役に抜擢され、ハリウッドでも不動の人気を獲得。以降、“香港のスピルバーグ”とも言われるツイ・ハーク監督の「ザ・ワン」(2001)や、信義のためなら命を懸けることもいとわない無名の英雄を熱演した「HERO」(2002)、リュック・ベッソン製作・脚本の「ダニー・ザ・ドッグ」(2005)などで主演を続け、アクション・スターとしての地位を確固たるものにする。また、中国の興行記録を塗り替える大ヒットとなった「ウォーロード 男たちの誓い」(2008)では、香港の金像奨にて初の主演男優賞を獲得した。
近作としては、魔力と共によみがえった冷酷な皇帝を演じた「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」や、カンフー・スター、ジャッキー・チェンと共演した「ドラゴン・キングダム」(2008)など、ハリウッドと中国をまたにかけてダイナミックな活躍を続けている。
そんな彼の新作は、10月16日(土)から公開されるシルベスター・スタローン監督・主演の「エクスペンダブルズ」。豪華アクション・スターが集結した本作でリーは、思慮深いマーシャル・アーツの達人を演じている。そのほか、自閉症の息子を持つ父親を演じた感動ドラマ「海洋天堂」(2010)、盟友ツイ・ハーク監督の3D武術映画「New Dragon Gate Inn(原題)」に出演する。

PROFILE
'63年4月26日、中国遼寧省藩陽市生まれ。本名リー・リンチェイ。8歳から武術を学び、全中国武術大会で5回連続の優勝を果たした。'74年には武術チームのワールド・ツアーに参加、ホワイトハウスで演武を行った。17歳で選手を引退した後、「少林寺」で俳優に転向。ハリウッド・デビュー作「リーサル・ウェポン4」では、彼のアクションの動きがあまりにも早く、わざとゆっくり演じていたというエピソードが残っている。私生活では'99年に再婚したニナ・リーとの間に一児、前妻との間に2人の子供がいる。2004年のスマトラ島沖地震に遭遇した経験から、2007年に「ワン基金」を設立し、慈善事業を精力的に行っている。

デニス・ホッパー

常に“反逆精神”を持ちつづけた型破りなクセ者俳優

出演作「スピード」('94)が10月3日(日)にテレビ朝日系で放送。
TVムービーを合わせると90本以上もの映画に出演したベテラン俳優ホッパー。「スピード」や「沈黙のテロリスト」(2001)の凶悪な爆弾魔、「ウォーターワールド」('95)の海賊のボス、「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」('93)の地下世界を牛耳る魔王など、悪役をやらせたら天下一品の“怪優”だ。中でも、性的倒錯者のギャングを演じた「ブルーベルベット」('86)、「レイク・フィアー」('99)のゆがんだ精神をもつ非情なサイコ・キラーなど、狂気に満ちたアブノーマルな役どころがはまり役で、強烈なインパクトを放っている。
また、“ハリウッドの異端児”の異名をとる彼はトラブルも多い。監督、脚本、出演を務めた「ラストムービー」('71)では配給をめぐりユニバーサル社と対立、ハリウッドを追放されてしまう。またこのつまずきから酒と麻薬中毒で入退院を繰り返し、'70年代後半から'80年代前半まで低迷期を送ることに。復帰後も、監督・出演作「ハートに火をつけて」('89)の製作会社との編集をめぐるトラブルでクレジットを拒否し、アラン・スミシー名義で公開されたり(後にホッパー自ら再編集し「バックトラック」というタイトルで劇場公開された)と、何者にも屈しない映画への情熱を見せつけた。
60歳を越えると、得意の“キレる”演技に加え、渋さと哀愁漂う新しい魅力も開花。日本でも話題になったTVドラマ「24 TWENTY FOUR」にゲスト出演するなど幅広く活躍する。その後も、美女を監禁するあぶない警部補を怪演した主演作「ザ・キーパー 監禁」(2004)、ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督による「ランド・オブ・ザ・デッド」(2005)で、衰えをみせない実力を発揮。
晩年は、「エレジー」(2008)で、ベン・キングズレー演じる初老の大学教授の恋愛相談相手役を哀愁たっぷりに好演。ほか、クエンティン・タランティーノが製作総指揮を務めたバイオレンス・アクション「ヘルライド」(2008)などにも出演するが、2010年5月29日に前立腺ガンにより74歳で死去した。

PROFILE
'36年5月17日、米・カンザス州生まれ。幼いころからハリウッドに憧れ、12歳から映画、舞台、TVで活躍。'54年の「大砂塵」で本格的に映画デビュー。「理由なき反抗」('55)で共演したジェームズ・ディーンに強い影響をうけ、彼の死後も“反逆精神”を受け継ぐ。'69年、監督、脚本、出演した「イージー・ライダー」では麻薬、人種問題など、アメリカの問題を若者ならではの鋭敏な感覚で暴き、カンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞。これをきっかけに“アメリカン・ニューシネマの騎手”と呼ばれるようになる。その後も壮絶な暴力描写が話題を呼んだ「カラーズ 天使の消えた街」('88)など個性的な作品を発表。一方、アルコール依存症のダメ親父を熱演した「勝利への旅立ち」('86)ではアカデミー助演男優賞候補になるなど俳優としての実力も高い評価を得ている。また、芸術への造詣も深く、みずから写真家、画家として活躍するほか、ハリウッドきっての絵画の収集家としても有名。

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