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デニス・ホッパー

常に“反逆精神”を持ちつづけた型破りなクセ者俳優

出演作「スピード」('94)が10月3日(日)にテレビ朝日系で放送。
TVムービーを合わせると90本以上もの映画に出演したベテラン俳優ホッパー。「スピード」や「沈黙のテロリスト」(2001)の凶悪な爆弾魔、「ウォーターワールド」('95)の海賊のボス、「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」('93)の地下世界を牛耳る魔王など、悪役をやらせたら天下一品の“怪優”だ。中でも、性的倒錯者のギャングを演じた「ブルーベルベット」('86)、「レイク・フィアー」('99)のゆがんだ精神をもつ非情なサイコ・キラーなど、狂気に満ちたアブノーマルな役どころがはまり役で、強烈なインパクトを放っている。
また、“ハリウッドの異端児”の異名をとる彼はトラブルも多い。監督、脚本、出演を務めた「ラストムービー」('71)では配給をめぐりユニバーサル社と対立、ハリウッドを追放されてしまう。またこのつまずきから酒と麻薬中毒で入退院を繰り返し、'70年代後半から'80年代前半まで低迷期を送ることに。復帰後も、監督・出演作「ハートに火をつけて」('89)の製作会社との編集をめぐるトラブルでクレジットを拒否し、アラン・スミシー名義で公開されたり(後にホッパー自ら再編集し「バックトラック」というタイトルで劇場公開された)と、何者にも屈しない映画への情熱を見せつけた。
60歳を越えると、得意の“キレる”演技に加え、渋さと哀愁漂う新しい魅力も開花。日本でも話題になったTVドラマ「24 TWENTY FOUR」にゲスト出演するなど幅広く活躍する。その後も、美女を監禁するあぶない警部補を怪演した主演作「ザ・キーパー 監禁」(2004)、ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督による「ランド・オブ・ザ・デッド」(2005)で、衰えをみせない実力を発揮。
晩年は、「エレジー」(2008)で、ベン・キングズレー演じる初老の大学教授の恋愛相談相手役を哀愁たっぷりに好演。ほか、クエンティン・タランティーノが製作総指揮を務めたバイオレンス・アクション「ヘルライド」(2008)などにも出演するが、2010年5月29日に前立腺ガンにより74歳で死去した。

PROFILE
'36年5月17日、米・カンザス州生まれ。幼いころからハリウッドに憧れ、12歳から映画、舞台、TVで活躍。'54年の「大砂塵」で本格的に映画デビュー。「理由なき反抗」('55)で共演したジェームズ・ディーンに強い影響をうけ、彼の死後も“反逆精神”を受け継ぐ。'69年、監督、脚本、出演した「イージー・ライダー」では麻薬、人種問題など、アメリカの問題を若者ならではの鋭敏な感覚で暴き、カンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞。これをきっかけに“アメリカン・ニューシネマの騎手”と呼ばれるようになる。その後も壮絶な暴力描写が話題を呼んだ「カラーズ 天使の消えた街」('88)など個性的な作品を発表。一方、アルコール依存症のダメ親父を熱演した「勝利への旅立ち」('86)ではアカデミー助演男優賞候補になるなど俳優としての実力も高い評価を得ている。また、芸術への造詣も深く、みずから写真家、画家として活躍するほか、ハリウッドきっての絵画の収集家としても有名。

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