ジェイミー・フォックス

俳優、コメディアン、歌手、ピアニストなどさまざまな肩書きを持つエンターテイナー

出演作「マイアミ・バイス」(2006)が5日(水)に衛星第2で放送。
監督を務めたマイケル・マンとは旧知の仲で、3度目のタッグを組んだ本作の企画を自ら監督に持ち込んだフォックス。幼いころからピアノを習い音楽の道へ進むことを目指していた彼は、コメディークラブのステージに飛び入り参加したことをきっかけにスタンダップ・コメディアンとしてキャリアをスタートさせた。
'96年には自身の冠番組を持ち、このころから映画にも出演する。そしてモハメド・アリのセコンド、ドリュー・ブラウンを演じた、マン監督の「アリ」(2001)で注目を集めた。さらに、2004年はフォックスにとって飛躍の年となる。マン監督と再び組んだ「コラテラル」では、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。彼は本作でタクシー運転手を演じるにあたり、実際に舞台となるロサンゼルスを夜な夜なタクシーで徘徊するなど入念な役作りを行った。そして盲目のシンガー、レイ・チャールズの半生を描いた「Ray レイ」では、得意の物まねやピアノの経験を生かし役作りに1年以上の時間をかけたリアルな演技で、アカデミー賞主演男優賞に輝いた。
黒人として初めて2つの賞に同時ノミネートされた俳優となり、トップ・スターの仲間入りを果たした彼は、その後も話題作への出演が続く。暴走する戦闘機を食い止めるパイロットを演じた「ステルス」(2005)、やり手マネジャーを演じ、歌も披露している「ドリームガールズ」(2006)、路上で暮らす天才音楽家にふんした「路上のソリスト」(2009)など演技派としてのキャリアを着実に重ねている。
コメディー俳優というイメージを演技派俳優として高い評価を得ることで見事に払拭し、歌手としてはさまざまなアーティストのアルバムへの参加や自身の活動も続けるフォックス。今後も大いに活躍が期待される彼の出演作2本が、1月22日(土)から公開される。2人の男それぞれの正義のぶつかり合いを描く、ジェラルド・バトラーとの競演が楽しみなサスペンス「完全なる報復」では、エリート検事を。また、妻の出産を間近に控え車で自宅へ急ぐ男と俳優志望の男との珍道中を描いた「デュー・デート 出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断」では、ロバート・ダウニーJr.演じる主人公の親友にふんする。

PROFILE
'67年12月13日、米・テキサス州生まれ。生後すぐに両親が離婚し、母親の養父母が彼を引き取った。'90年代前半にテレビのお笑い番組「In Living Color」に出演し、スタンダップ・コメディアンとして一躍人気者となる。'99年、アメフト映画「エニイ・ギブン・サンデー」に出演し、高校時代にアメフト部でクォーターバックとして活躍した経験を生かした熱演で俳優として評価される。“ジェイミー・フォックス”は芸名で、フォックスは彼が尊敬するコメディアン、レッド・フォックスから。ジェイミーは、コメディークラブの出演順は女性が有利だったため男女どちらでも通用する名前として付けた。

広末涼子

アイドルから女優へと変化を遂げた、同世代の女性を自然体に演じる女優

主演作「秘密」('99)が12月20日(月)にTBS系で放送。
'94年に洗顔料のCMオーディションに合格し芸能界デビュー。直後からアイドルとしての人気を確立し、「ビーチボーイズ」('97 フジ系)や「世界で一番パパが好き」('98 フジ系)などのTVドラマやCMに出演、人気を不動のものにする。
そんな中、映画初出演にして初主演を務めた「20世紀ノスタルジア」('97)では、宇宙人になりきって“滅亡に向かう地球人”を撮影する女子高校生・杏を演じて、その年の日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。映画俳優としての第一歩を踏み出す。その2年後には、ベストセラー小説の映画化「鉄道員<ぽっぽや>」('99)で、高倉健演じる主人公の鉄道員・乙松の娘、雪子を好演。さらに同年に公開された「秘密」では、事故で亡くなった母親の精神が乗り移った娘・藻奈美を演じるなど、映画デビューから数作は、特殊な役柄を演じ続けた。
その後リュック・ベッソンが製作を務めた「WASABI」(2001)で人気俳優、ジャン・レノと共演。レノ演じるパリの刑事・ユベールと日本人の恋人との間に生まれた娘・ユミを終始ハイテンションな演技で演じきり、これまでに彼女が演じてきたどの役柄とも違う新たな一面を表現した。また「恋愛寫眞 Collage of our Life」(2003)では、ニューヨークで消息を絶ったカメラマン志望の女性を演じ、夢を追う女性の姿を表現。さらに「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」(2006)では彼氏に多額の借金を押し付けられ、キャバクラでバイトをしているフリーター役を演じるなど、同年代に生きるさまざまなタイプの女性を個性的に演じ分けている。
そして「秘密」の滝田洋二郎監督と2度目の顔合わせとなった「おくりびと」(2008)では失業したチェロ奏者で、遺体をひつぎに納める“納棺師”に再就職した本木雅弘演じる大悟の妻・美香役を好演。この作品が第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞、国内外で大きな話題となる。彼女自身も第30回ヨコハマ映画祭最優秀助演女優賞を受賞。その後も「GOEMON」(2009)では主人公である石川五右衛門にほのかな恋心を抱く豊臣秀吉の側室・茶々を、「ゼロの焦点」(2009)では新婚早々、失踪してしまった夫を探す妻・禎子役に挑むなど、現代の女性像を演じるだけでなく、題材となる時代に生きる女性たちの心情を巧みに表現する演技力を見せ、女優としての成長を見せている。今後、彼女がどのような形で現在の自分と演技を結び付けていくのか、注目が集まる。

PROFILE
'80年7月18日、高知県出身。'94年に洗顔料CMのコンテストででグランプリを獲得しデビュー。以降は数多くのCM、TVドラマ、映画、舞台などへの出演や歌手活動などを精力的に行う。2003年にモデルの岡沢高宏と結婚。1児をもうけるも2008年に離婚。その後2010年にキャンドルアーティストのCandle JUNE(キャンドルジュン)と再婚。第二子を妊娠していることを発表した。


ジョエル・シュマッカー

手堅い演出でコンスタントにヒット作を作り続けるハリウッドの熟練監督

監督作「オペラ座の怪人」(2004)が12月17日(金)に日本テレビ系で放送。
商業映画の代表的な監督、ジョエル・シュマッカー。娯楽性を見事に押さえた作品からメッセージ性の強いものまで、どんな題材でも無難に手堅くこなす。そして、そのほとんどの作品で人気スターを主演に起用してきていることも第一線で長く活躍し続けている秘訣といえるだろう。
'81年、「縮みゆく女」で劇場映画監督デビューした彼は、若者の成長を描いた青春群像劇「セント・エルモス・ファイアー」('85)が話題となり注目される。そして'90年代に入ると、アメリカ国内において1,000万ドルを超える興行収益を上げた大作を次々と世に送り出す。例えば、卓越した職人気質ともいうべき技で、原作を損なうことなく映像化に成功したジョン・グリシャム原作の法廷サスペンス「依頼人」('94)と「評決のとき」('96)。また、新生バットマンシリーズとなる「バットマンフォーエヴァー」('95)、「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」('97)は、前作までのダークな路線を残しつつもファミリー層を意識した明るめの作風が受けた。
その後彼は、これらイベント的大作から離れ、よりパーソナルな映画作りを目指して「8mm」('99)、「フローレス」('99)、「タイガーランド」(2000)を発表。特に、反戦の意思を貫き通す若い兵士の姿を描いた「タイガーランド」は、確実に人間を狂わせていく軍隊組織の恐ろしい部分もしっかり描いた秀作と、批評家から大絶賛を浴びた。この作品の主演に抜てきされたコリン・ファレルや「オペラ座の怪人」主演のジェラルド・バトラーなど、シュマッカーは、新しい才能を発掘し育てることでも知られている。
その後も、公衆電話の電話を取った男が体験する悪夢を描くスリラー「フォーン・ブース」(2002)や、麻薬犯罪撲滅に命を懸けた実在の女性記者の半生を描いた社会派サスペンス「ヴェロニカ・ゲリン」(2003)のような現実的な作品を撮る一方、「オペラ座の怪人」のようなミュージカル映画にもチャレンジするなど、ますます意欲的に取り組んでいる。
そんな彼の新作は、ニコール・キッドマンとニコラス・ケイジが初共演で誘拐される夫婦役を演じるアクション・スリラー「トレスパス(原題)」(米・2011年公開予定)。単なる誘拐スリラーで終わらず、ひねりのきいた展開となるようだが、音楽使いやビジュアルセンスでも高い評価を得ている彼が、どんな演出手腕を発揮してくれるか楽しみだ。

PROFILE
'42年8月29日、米・ニューヨーク生まれ。母親がスウェーデン系。ニューヨークのパーソンズ・デザイン・スクールでデザインを学び、TVコマーシャルの美術監督、映画の衣装デザイナー、脚本家を経て、TV映画「The Virginia Hill Story」('74)で監督デビュー。'88年には、デイビッド・マメットの痛烈なハリウッド風刺劇「Speed-the-Plow」をシカゴで公演し、舞台演出家としても成功を収めている。

江口洋介

優しい“あんちゃん”から大人の魅力を備えた男に変ぼうを遂げた演技派

出演作「GOEMON」(2009)が5日(土)にテレビ朝日系で放送。
185cmの長身と大人の色気を感じさせながらも、少年のような笑顔の似合う端正なルックスが魅力の江口。'87年にデビューした後、'90年代はじめには、当時人気のトレンディードラマ「東京ラブストーリー」('91)、「愛という名のもとに」('92)などで活躍。クールな二枚目で遊び人的な役を演じ、女性ファンを獲得する。そして彼の人気を不動のものにしたのが、'93年のホームドラマ「ひとつ屋根の下」。5人の弟と妹たちを何よりも愛する青年をすがすがしく好演し、“あんちゃん”の愛称でファン層を広めた。
'96年には、架空都市を舞台にした映画「スワロウテイル」でマフィアのボスを怪演。それまでの等身大の役とは異なった演技力を試される役に挑む。その後、落ち着いた“大人の男”の魅力が見え始めた江口には、当たり役となった人気TVドラマシリーズ“救命病棟24時”('99~)での敏腕医師や、「アナザヘヴン」(2000)での、人間の体を乗っ取る正体不明の殺人鬼と闘う刑事など、医師、刑事といった硬派な役が増える。その一方で、「凶気の桜」(2002)では、国粋思想に傾倒する3人の若者の兄貴分的殺し屋、「ギミー・ヘブン」(2004)での、“共感覚”を持つ孤独な男性という特異な役もこなし着実に役者としての幅を広げていく。
近年、映画中心の活動に変わってきた彼は話題の映画に次々と出演。製作費15億円の大作「戦国自衛隊1549」(2005)や、三崎亜記の同名小説を映画化した「となり町戦争」(2006)などで主役に抜擢される。
その後もコンスタントに出演作を増やしていき存在感を見せつけた江口は、医療ドラマをはじめ、社会派ドラマ、映画に数多く出演し、俳優としての地位を確立していく。2008年には、タイで横行する幼児売春などの闇の実態を描いた「闇の子供たち」で、闇ルートの臓器移植を取材する新聞記者を体当たりで演じた一方、異色のSF娯楽作「GOEMON」では伝説の盗賊・石川五右衛門にふんし、ワイルドな魅力を発揮して新境地を開拓した。
今後もいろいろな表情を見せてくれそうな彼は、日本映画界になくてはならない存在になりつつある。2011年2月11日(金)公開の「洋菓子店コアンドル」では、演技派女優・蒼井優と初共演。江口は、辛い過去を抱えて生きる伝説の元・天才パティシエ役を演じる。

PROFILE
'67年12月31日、東京都北区生まれ。'86年、原田眞人監督作「おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ!」の端役を経て、'87年、人気コミックの映画化「湘南爆走族」のオーディションに主人公役で合格し、後にトレンディードラマを支える仲間、織田裕二と共に本格デビュー。偶然にも役名が、自分の名前と漢字1字違いの“江口洋助”だったという奇妙な縁を持つ。俳優だけでなく、歌手としての一面も持ち、CMソングやTVドラマ、TV番組のテーマ曲として使用される。'99年には歌手の森高千里と結婚。一男一女の父親である。

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