ナタリー・ポートマン

今年、注目度No.1のオスカー女優

出演作「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(2005)が5月6日(金)に日本テレビ系で放送。
幼さの残る顔立ちの中にも凛とした美しさと気品が漂うポートマンは、リュック・ベッソン監督の大ヒット作「レオン」('94)で、殺し屋として生きていく少女マチルダ役を演じ鮮烈なデビューを飾った。将来を嘱望される子役としてその動向が注目されるが、当時から堅実で聡明だった彼女は学業優先を主張し、「ヒート」('95)や「マーズ・アタック!」('96)などの話題作に出演するものの、いずれも脇役クラスに徹した。
そんな彼女にとって節目となった作品が「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」('99)をはじめとした“スター・ウォーズ”の新シリーズ3部作。世界中に熱狂的ファンを持つ大作で女王アミダラ役を演じ、ハリウッドのトップ女優の仲間入りを果たした。
2004年には、ロンドンを舞台に男女4人のもつれる愛を描く「クローサー」でアカデミー賞助演女優賞に初ノミネートされ、女優として大きな飛躍を遂げた。本作でストリッパー役を演じた彼女は、それまでの清楚なイメージを一新し、色気を持った大人の女性の一面をのぞかせた。
その後は、「マイ・ブルーベリー・ナイツ」(2007)の女ギャンブラー役、ファンタジー「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」(2007)では雇われ支配人を演じ、「ブーリン家の姉妹」(2008)で、一見、悪役とも取れる策略家の姉役で新たな表情を見せる一方、「マイ・ブラザー」(2009)では二人の子供を持つ母親役に初挑戦した。
これまでさまざまな役どころを演じてきた彼女が、現在公開中のラブ・コメディー「抱きたいカンケイ」では恋に悩む等身大の女性をキュートに演じている。かつては拒んでいた過激なラブ・シーンにも挑み、新境地を開拓した。
また、精神のバランスを崩し次第に追い込まれていくバレリーナを演じ切り、自身初となるアカデミー賞主演女優賞を受賞した「ブラック・スワン」が5月11日(水)に公開。オスカー女優に仲間入りをし、今後も活躍が期待されるポートマンから目が離せない。

PROFILE
'81年6月9日、イスラエル・エルサレム生まれ。不眠症治療の権威である医師の父親、芸術家の母親の間に生まれ、3歳のときにアメリカに移住。ダンス・レッスンの帰りにスカウトされて芸能界入り。12歳のとき、2000人の候補者の中から「レオン」のヒロインに選ばれ映画デビュー。'99年に名門ハーバード大学に入学し、2003年に卒業。「ブラック・スワン」で振り付けを担当したバンジャミン・ミルピエと2010年12月に婚約、妊娠を発表した。

ヘレン・ミレン

年齢を重ねてから成功をつかんだイギリスの名女優

主演作「クィーン」(2006)が27日(水)にNHK BSプレミアムで放送。
舞台、映画、TVと活躍の場を選ばず、挑戦的な役柄に果敢に挑むミレンは、その多彩な演技力と圧倒的な存在感で数々の賞を受賞してきた大女優だ。11歳のときに舞台「ハムレット」を見て女優を志したミレンは、一時、両親の勧めで教員養成学校へ進むが、女優になる夢を諦めきれずに中退。'67年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入団した。
舞台で評価されるようになった彼女は、'69年の「としごろ」で本格的に映画デビュー。ミレンは画家のモデル役としてヌードにもチャレンジした。その後は、パリで演劇を学び、舞台や映画で活躍。'84年の「キャル」では、夫をテロで殺された女性を演じてカンヌ国際映画祭最優秀女優賞を受賞した。
以後、「ホワイトナイツ 白夜」('85)でアメリカ映画界に進出し、BBCの人気TVシリーズ「第一容疑者」('91~2006)の女性警部テニスン役では、エミー賞最優秀主演女優賞を受賞。年齢とともにキャリアを充実させていくミレンは、以降も、イギリス上流階級の人間模様をシニカルに描いた「ゴスフォード・パーク」(2001)でアカデミー賞最優秀主演女優賞にノミネートされ、“婦人会ヌード・カレンダー”をめぐる実話を映画化した「カレンダー・ガールズ」(2003)では、大胆にも58歳の裸体を披露。役のためなら裸も辞さない女優魂を見せつけ話題を呼んだ。
そして2006年、ダイアナ元皇太子妃の事故死による英国王室の混乱を描く「クィーン」で、国民の非難を浴びるエリザベス女王の苦悩を人間性豊かに演じ、アカデミー賞ほか多くの主演女優賞を獲得した。
近作では、命を狙われた元CIA諜報員たちが巨悪に挑む「RED レッド」に出演。洗練された魅力を持つミレンが、プロの殺し屋としてマシンガンをぶっ放す姿は文句なしにかっこいい。
今後の出演作としては、'81年の「ミスター・アーサー」をリメークしたコメディー「アーサー(原題)」がある。その中でミレンは、アルコール依存症の御曹司を見守る乳母にふんする。

PROFILE
'45年7月26日、英・ロンドン生まれ。本名はイリェーナ・リディア・バシリエバナ・ミロノバ。ロシア人の父と、イギリス人の母との間に生まれる。映画の主な出演作は、「英国万歳!」('94)、「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」(2007)など。「ホワイトナイツ 白夜」のテーラー・ハックフォード監督と13年間の同棲生活を経て'97年に結婚した。2003年に英国を代表する女優として大英帝国勲章を受勲、“デイム”の称号でも呼ばれる。

リチャード・ギア

大人のセクシーさと渋さを併せ持ったベテラン俳優

出演作「コットンクラブ」('84)が18日(月)にNHK BSプレミアムで放送。
日本映画をハリウッドでリメークした主演作「Shall we Dance?」(2004)や、「HACHI 約束の犬」(2009)で話題を集めたギア。コンスタントに話題作に出演し、人気スターとしての第一線を走り続けている彼がブレークしたのは、'80年代青春映画の金字塔「愛と青春の旅立ち」('82)。恋や友情に悩みながら成長していく海軍士官訓練生を熱演し、高い注目を浴びた。'90年の「プリティ・ウーマン」では娼婦をエレガントな女性に変身させる青年実業家を演じ、甘いマスクで世の女性たちのハートをわしづかみ。その人気は浮動のものとなる。
'80、'90年代には“セクシー・スター”とうたわれたように恋愛映画での印象が強いが、サスペンス、ヒューマン・ドラマ、ミュージカルまで、出演した作品は多種多様。50代になっても、若い女性をもとりこにしてしまう色気を残しつつ、円熟した演技にますます磨きがかかる。ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞した「シカゴ」(2002)では自宅の車庫で歌と踊りの練習を重ね、「綴り字のシーズン」(2005)でもバイオリンを弾くシーンのために個人レッスンを受け、家族から迷惑がられるほど熱心に取り組むなど、役に対する探究心は相当なもの。彼も“役者の醍醐味は、役のために新しいことを学べることだ”と語っている。
昨年は2本の出演作が日本で公開された。退職を目前に自らの人生に虚無感を抱く警察官を演じた「クロッシング」(2008)と、1920年代に女性初となる大西洋横断に成功した飛行士アメリア・イヤハートの夫にふんした「アメリア 永遠の翼」(2009)で、どちらも哀愁漂う初老の男を貫禄ある演技で見せつけた。そんな彼の次回日本公開作は「HACHI―」でもタッグを組んだラッセ・ハルストレム監督の「ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男」(2006)で、4月30日(土)から公開される。

PROFILE
'49年8月31日、米・ペンシルベニア州生まれ。体操での奨学金を得て、マサチューセッツ大学で哲学を学ぶが中退。その後、劇団に入って活躍を続け、ブロードウェーで「グリース」などの舞台に立つ。'75年に「ニューヨーク麻薬捜査線」(日本未公開)でスクリーン・デビュー。'91年にスーパー・モデルのシンディ・クロフォードと結婚したが'95年に離婚。2002年に女優キャリー・ローウェルと再婚しており、男の子が1人いる。

ケビン・ベーコン

数多くの個性的な役柄をこなし幅広い活躍を続ける性格俳優

出演作「フットルース」('84)が15日(金)にNHK BSプレミアムで放送。
本作で保守的な大人たちに反抗する若者を演じブレークしたベーコン。'80年代の彼は“来るもの拒まず”の精神で大小さまざまな作品の出演依頼を受け、やりたい役と声を掛けられる役のギャップに悩んだ時期もあるという。その後、同性愛者の囚人を演じた「JFK」('91)での個性的で深みのある演技が認められ、海兵隊員にふんした「ア・フュー・グッドメン」('92)のような大作にも出演。以降、「激流」('94)の凶悪犯、「インビジブル」(2000)の透明人間となり暴走する科学者などの悪役を怪演し強烈な印象を残した。
また、'96年の「告発」では非人道的な虐待を受ける受刑者を熱演。12キロの減量をして臨んだ鬼気迫る演技で、放送映画批評家協会賞の主演男優賞を受賞した。すでに青春スターの面影はなく、ベーコンの演技の幅を一気に広げたこの作品は彼のファンにも人気が高い。
自己中心的な悪党や影のある囚人などダークな印象が強いベーコンだが、一方で「アポロ13」('95)の宇宙飛行士や「ミスティック・リバー」(2003)の殺人課の刑事、「フロスト×ニクソン」(2008)のニクソン元米大統領の補佐官といった役にも挑戦し、渋みのある演技で独特の存在感を放つ。
ほかにもコミカルな役や知的障害者など多彩な役を巧みに演じてきた彼は、出演作の多い役者としても知られる。“ケビン・ベーコンゲーム”なるものがあるほどで、これは彼の共演者を“ベーコン数1”、その俳優の共演者を“ベーコン数2”とたどっていくと、ほとんどの俳優が“ベーコン数4”までに入るというもの(米の映画データベース・サイトIMDbに載っている俳優に限る)。
そんな彼の次回作「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」が、ことし6月公開予定。シリーズ1~3作の前日譚で、ベーコンは秘密結社のリーダーという悪役を演じる。また、秋には久々のコメディー出演作「Crazy, Stupid, Love.(原題)」の公開も控えている。

PROFILE
'58年7月8日、米・ペンシルベニア州生まれ。高校卒業後、ニューヨークで演技を学び、ブロードウェーの舞台に立つ。'78年、青春コメディー「アニマル・ハウス」の端役で映画デビュー。2004年には「バイバイ、ママ」で劇場長編監督デビューを飾っている。また、兄弟で「ザ・ベーコン・ブラザーズ」というバンドを結成するなど音楽活動にも力を入れている。妻で女優のキーラ・セジウィックとの間に子供が二人いる。

ゲーリー・オールドマン

エキセントリックで魅力的な悪役が十八番の男優

出演作「ザ・ウォーカー」(2010)が2日(土)と3日(日)にWOWOWで放送。
多くの悪役をこなすオールドマン。彼が演じる悪役は、狂気にみち、“悪”に染まりきったキャラクターだ。「ザ・ウォーカー」で演じた、退廃した世界で一冊の本に執着し、本の持ち主である主人公をつけ狙う悪役カーネギーは、オールドマンの得意とする“悪役”そのものだ。彼の“悪役”の根源ともいえる代表作は「レオン」('94)。オールドマン演じる、主人公レオンたちを執拗に追う麻薬警察官スタンフィールドのエキセントリックな演技が彼を一躍有名にした。
また、オールドマンはとことん役作りにこだわることでも有名だ。映画デビュー作「シド・アンド・ナンシー」('86)のセックス・ピストルズのベーシスト、シド・ビシャス、「JFK」('91)のケネディ大統領暗殺事件の犯人オズワルド、「不滅の恋 ベートーヴェン」('94)のベートーベンなど、オールドマンは役の背景をとことん研究し、役になりきった。また、彼のこだわりを形として見ることができるのが、「ドラキュラ」('92)と「ハンニバル」(2001)での特殊メークを施した姿。毎日4時間以上のメーク時間を費やし役に挑んでいる。
そんな、悪役として地位を固めたオールドマンだったが、素顔は3人の子供を持つ子ぼんのうな父親。悪役を演じ続けた彼は子供たちに自分が出演した作品を見せられないという悩みを抱えていた。その彼が満を持して挑んだのが「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(2004)から登場した、ポッターの父親的存在となる、シリウス・ブラック。この役を機に、オールドマンは主人公を支える役どころが増えていく。最新作、アメリカで公開中の「レッド・ライディング・フード(原題)」では狼ハンターの役を演じる。童話「赤ずきん」を基にした本作でオールドマンは悪の顔を見せるのか、主人公を支える善の顔を見せるのか日本での公開も楽しみだ。

PROFILE
'58年3月21日、英・ロンドン生まれ。俳優を志し、ローズ・ブルフォード・カレッジで学び、演劇の学士号を得る。'97年には自身の経験を描いた初監督作品「ニル・バイ・マウス」('97)で、カンヌ国際映画祭のパルムドールにノミネートされる。ほかの出演作品としては「蜘蛛女」('94)、「告発」('94)、「スカーレット・レター」('95)、「フィフス・エレメント」('97)、「バットマン ビギンズ」(2005)がある。

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