ケビン・コスナー

'90年代の新しいヒーロー像を確立した正統派スター

出演作「シルバラード」('85)が30日(火)にNHK BSプレミアムで放送。
誠実で頼りになる正統派のヒーローを演じ、'90年代前半にはアメリカを代表するスターとしてハリウッドに君臨したコスナー。初主演を務めた「ファンダンゴ」('85)と、無法者一味と戦う4人組ガンマンの1人にふんした西部劇「シルバラード」で注目された彼は、アクション大作「アンタッチャブル」('87)で一気にスターダムを駆け上る。
その後コスナーは「フィールド・オブ・ドリームス」('89)で演じた、亡父への思いを野球に託して奇跡を起こす農民役や、ケネディ大統領暗殺事件の真相を追及する「JFK」('91)の地方検事役など、理想に燃える等身大のヒーローという役柄で、“90年代のヒーロー”として正統派スターの地位を築いていった。
中でも、製作・監督・主演を務めた西部劇「ダンス・ウィズ・ウルブズ」('90)は作品賞・監督賞などアカデミー賞7部門を受賞。興行収入でも大成功を収め、その人気は絶頂を迎える。
これらの作品で新しいタイプのヒーロー像を体現する一方、「ボディガード」('92)等の娯楽作品ではアクション・スターとしての魅力をいかんなく発揮するなど、'90年代前半のコスナーの快進撃はとどまるところを知らなかった。
だが、巨費を投じて製作した海洋アドベンチャー、「ウォーターワールド」('95)が興行的に大失敗し、「ダンス―」に続く監督・主演作「ポストマン」('97)が酷評されるなど、ちょう落も早かった。
その後は、「メッセージ・イン・ア・ボトル」('99)や、「ママが泣いた日」(2005)など、派手さはないが味のある作品で演技の幅を広げていく。
そして2006年、伝説のレスキュースイマー役で主演を務めた海洋アクション、「守護神」が久々に大ヒットを記録。撮影前にハードな訓練を受けたコスナーは、大半の場面をスタントなしでこなす熱演を見せた。
最新作には、2013年公開予定の「Man of Steel(原題)」がある。コミック原作として人気を博した「スーパーマン」('97)の映画シリーズの復活として注目の作品で、コスナーはスーパーマンを育てる父親役で出演する。

PROFILE
'55年1月18日、米・カリフォルニア州生まれ。高校時代は野球、アメリカンフットボールの選手として活躍し、大学卒業後、俳優を目指して劇団に入団。ほかの出演作品は「追いつめられて」('87)、「ロビン・フッド」('91)や、「カンパニー・メン」(2010)がある。私生活では、'78年に結婚し、長年苦労を共にしたシンディ・シルバと'94年に離婚。2004年にデザイナーのクリスティーン・バウムガートナーと再婚した。

オーウェン・ウィルソン

脚本家として才能を放ち、コメディーでもアクションでも活躍するイケメン俳優

主演作「エネミー・ライン」(2001)が21日(日)にテレビ朝日系で放送。
“本来は脚本家志望、成り行きで俳優になってしまっただけ”と言うウィルソンの映画人としての始まりは、テキサス大学時代にウェス・アンダーソンと出会ったことからだ。
2人が共同執筆したショートフィルムが注目され、アンダーソン監督・脚本、ウィルソン脚本・出演のコメディー「アンソニーのハッピー・モーテル」('96・日本未公開)で映画デビュー。アンダーソンは監督へ、ウィルソンは俳優・脚本家への道を歩み始める。
その後も2人はタッグを組み、崩壊した家族がひとつ屋根の下に戻ってくる異色コメディー「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(2001)で、ウィルソンはアカデミー賞脚本賞にノミネートされた。近年ではインドを舞台にしたロードムービー「ダージリン急行」(2007)も2人による作品である。
コメディーの出演が多いウィルソンが、もう1つの才能を発揮しているのは、アクションだ。「シャンハイ・ヌーン」(2000)では見事な乗馬とガンさばきで、列車強盗団のボスとしてカンフー集団と対決。世界のジャッキー・チェンと共演しても見劣りしないアクションを見せた。
続く「シャンハイ・ナイト」(2003)、「80デイズ」(2004)でもジャッキーと共演。「アイ・スパイ」(2002)では、ちょっと頼りないスパイ役でエディ・マーフィと共演。アクション色の強いコメディーは、彼の得意分野になった。
声の出演でも「カーズ」(2006)、「カーズ2」(2011)、「ファンタスティックMr.FOX」(2009)などコミカルな作品が多い。
ブロンドヘアをなびかせ、パっと見はナイーブな印象を受けるが、映像の中では笑いとアクションで活躍するウィルソン。バードウォッチング大会に挑む3人の男をコミカルに描いた「The Big Year(原題)」が、10月に全米公開予定。2012年は盟友アンダーソン監督のコメディー「Moonrise Kingdom(原題)」でブルース・ウィリスと共演する。

PROFILE
'68年11月18日、米・テキサス州生まれ。父親はTV局の広報担当、母親は写真家。兄アンドリューと弟ルークも俳優である。コメディー以外では「アルマゲドン」('98)、「ナイト ミュージアム」(2006)、「ナイト ミュージアム2」(2009)、「幸せの始まりは」(2010)などに出演。私生活ではロマンスの噂が多く、2007年に女優ケート・ハドソンと破局した後に自殺未遂を起こして世間を騒がせる。2011年になって新恋人との間に子供が生まれた。

山崎貴

ハリウッドも注目する“VFX”映像で見せるトップクリエーター

監督作「ALWAYS 三丁目の夕日」(2005)、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(2007)が8月15日(月)にWOWOWで放送。
世界レベルの映像技術でかつてなかった映像表現を創り出し、日本に“VFX”(Visual Effects、視覚効果)という言葉を浸透させた第一人者。伊丹十三監督の「大病人」('93)、「静かな生活」('95)などで高い映像技術を身に付け、2000年に「ジュブナイル Juvenile」で映画監督デビューを果たし、同作でイタリアのジフォニー映画祭・子供映画部門最優秀賞などを受賞。監督第2作「リターナー Returner」(2002)では、その邦画とは思えないVFX映像や高いエンターテインメント性が評価され、北米でも公開を果たす。
そして、それまでのVFXをSF的な未来表現として使う視点を切り換え、VFXで過去にあったものを再現するという視点を見いだし「ALWAYS 三丁目の夕日」という傑作を誕生させる。同作は異例のロングランを記録し、同年の日本アカデミー賞をほぼ総なめにする国民的ヒットとなる。続編の「ALWAYS 続・三丁目の夕日」はさらなるヒットとなり、日本中を温かい笑いと涙で包んだ。
また「BALLAD 名もなき恋のうた」(2009)では迫力の合戦シーンを演出し、アニメ映画の実写リメークに成功した。さらに、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の初の実写映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(2010)では、日本トップレベルのVFXチーム・白組を率いて、最新技術を駆使したかつてないCG映像を作り上げた。
常に新しい冒険に挑戦し、高いレベルで成功してきた山崎監督の最新作3DCGアニメ「friends もののけ島のナキ」(2011)が、ことし12月17日に公開される。先に録音した声優の声に合わせて画像を製作する“プレスコ”という手法を用い、実写とCGを融合させた独特の映像世界が堪能できる。
さらに「ALWAYS 三丁目の夕日’64」(3D/2D同時上映・2012)の公開が2012年1月21日に控えている。

PROFILE
'64年6月12日、長野県松本市生まれ。13歳のときに、「スター・ウォーズ」と「未知との遭遇」を見て、特撮の道に進むことを決意。阿佐ヶ谷美術専門学校を卒業後、白組に入社しCMや映画でのミニチュア製作を担当。映画以外では、ゲーム「鬼武者3 オープニングCGムービー」(2003)の監督、音楽バンドBUMP OF CHICKENのPVや深夜アニメ「もやしもん」のオープニング演出なども手掛けている。妻は映画監督の佐藤嗣麻子。

ジェシー・アイゼンバーグ

2011年注目のオタク系若手俳優

出演作「ゾンビランド」(2009)が12日(金)にWOWOWで放送。
1月に公開され大ヒットを記録した「ソーシャル・ネットワーク」で巨大SNS、“Facebook”の創設者に扮し、一躍注目を浴びたアイゼンバーグ。ネット上の交流は得意だがリアルなコミュニケーションは苦手という今どきの若者を好演しアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた彼は、これまでもいわゆる“オタク”タイプの役柄を演じてきた。
'99年にTVシリーズ「ゲット・リアル」でデビューした彼は、「Roger Dodger」(2002)で映画初出演を果たす。その後、ケビン・クライン主演の「卒業の朝」(2002)やM・ナイト・シャマラン監督のスリラー「ヴィレッジ」(2004)を経て、両親の離婚に振り回される息子を演じた「イカとクジラ」(2005)でインディペンデント・スピリット・アワードの助演男優賞にノミネートされる。
また、「ハンティング・パーティ」(2007)でリチャード・ギア、「ソリタリー・マン」(2009)ではマイケル・ダグラスといった名優と共演することで、ハリウッド俳優としての経験を着実に積んでいく。
その一方、「アドベンチャーランドへようこそ」(2009・日本未公開)でクリステン・スチュアート扮する美少女に翻弄されるさえない大学生を演じた彼は、ホラー・コメディー「ゾンビランド」でも気弱でオタクな主人公に抜てき。“ダサくてさえない男子”という当たり役を得る。
まだまだ経験の浅い彼だが、その確かな演技力と、他の若手俳優にはない独特のキャラクターを武器にこれからも活躍の場を広げていきそうだ。
今後の作品としては、「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー監督と再タッグを組んだクライム・コメディー「30 Minutes or Less(原題)」が8月に全米公開されるほか、薬物依存症の母親を持つ優等生の息子を演じる「Predisposed(原題)」が2012年に全米公開予定。
現在撮影中のウディ・アレン監督作「The Bop Decameron(原題)」ではエレン・ページやペネロペ・クルスとの共演が伝えられている。

PROFILE
'83年10月5日、米・ニューヨーク州生まれ。ポーランド系ユダヤ人。道化師の母と大学教授である父を持つ。現在はニューヨークにあるニュースクール大学に通い、文化人類学を専攻。舞台作品にも数多く出演し、今年、自身が手掛けた戯曲2本がオフブロードウェーで公演される。9歳下の妹、ハリー・ケイト・アイゼンバーグも女優として活躍中。

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