ジェームズ・フランコ

第83回アカデミー賞で司会を務めたハリウッド期待の若き演技派

出演作「最後の初恋」(2008)が10月4日(火)にNHK BSプレミアムで放送。
本年度のアカデミー賞ではダニー・ボイル監督の「127時間」(2010)での主演男優賞ノミネートに加え、アン・ハサウェイと共に司会まで務めた、ハリウッド注目の若手実力派俳優。2001年にゴールデン・グローブ賞主演男優賞(テレビ映画部門)を受賞した「DEAN ディーン」などTVを中心に活躍していた彼は、サム・ライミ監督の「スパイダーマン」(2002)で主人公ピーターの親友ハリーを演じて一躍注目を浴び、世界的に知られるようになった。
その後も、ショーン・ペンと共演したガス・バン・サント監督の「ミルク」(2008)で、ペン演じる同性愛者ミルクの恋人役を好演し、インディペンデント・スピリット賞助演男優賞を獲得。同年、セス・ローゲンの相棒を務めた「スモーキング・ハイ」(2008・日本未公開)では、コメディー演技で新境地を披露してゴールデン・グローブ賞助演男優賞(ミュージカル・コメディー部門)にノミネートされるなど、数々の賞で高く評価されている。
他にも、男娼という難役で演技力を見せつけたニコラス・ケイジ監督作「SONNY ソニー」(2002)、ロバート・デ・ニーロふんする刑事の父に追われる息子を熱演した「容疑者」(2002)、ロバート・アルトマン監督の「バレエ・カンパニー」(2003)など大物と共演し、実績を積んでいく。
最近の出演作には、ジュリア・ロバーツ主演の「食べて、祈って、恋をして」(2010)、北米で大ヒットしたスティーブ・カレルとティナ・フェイ主演作「デート&ナイト」(2010・日本未公開)、迫真の演技で登山家を演じた「127時間」などがあり、年を重ねるごとに演技に輝きが増している。最新作は10月7日(金)公開の「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」(2011)。映画史に名高い名作「猿の惑星」('68)の起源を描き、人類が猿によって支配された経緯が明かされる本作では、その歴史の目撃者となる科学者を自然体の演技で好演している。

PROFILE
'78年4月19日、米・カリフォルニア州生まれ。UCLA在学中、演劇に目覚め、大学を中退して本格的に俳優の道へ。映画デビューは「25年目のキス」('99)。俳優として活躍する傍ら、フィルムメーカーとしても活動。自ら主演する「Good Time Max」(2007)や短編映画でも監督・脚本を手掛け、それらはサンダンス映画祭、ベルリン映画祭でプレミア上映された。私生活ではコロンビア大学院を卒業後、現在はエール大学の博士課程に在籍中。

トム・クルーズ

プロデューサーとしても活躍するハリウッド屈指の大スター

主演作「M:i:III」(2006)が24日(土)にフジ系で放送。
長年にわたりハリウッドを代表するスターとして君臨し続けるトム・クルーズ。ハンサムな顔立ちや私生活に注目が集まりがちなトムだが、高い演技力とプロデューサーとしての才能を持ち合わせた数少ない俳優の1人だ。
20代のころから“俳優として成長できること”を第1条件に出演作を選んできたという彼は、「トップガン」('86)や「カクテル」('88)のような娯楽作品に出演する一方で、「レインマン」('88)、「7月4日に生まれて」('89)では果敢に難役に挑み、俳優としての経験を着実に積んでいく。
そして、転機となったのが'96年の「ミッション:インポッシブル」。すご腕スパイ“イーサン・ハント”という当たり役を得るとともに、製作に携わりプロデューサーとしての手腕を発揮。これまでに「バニラ・スカイ」(2001)、「ニュースの天才」(2003)など、計17本の作品で製作・製作総指揮を務めた。
スターの地位を確固たるものにした彼は、スティーブン・スピルバーグ監督とタッグを組んだ「マイノリティ・リポート」(2002)や、日本の実力派俳優・渡辺謙らと共演した「ラスト サムライ」(2003)などのヒット作に恵まれる。また、2004年には「コラテラル」で初めて本格的な悪役に挑戦し話題となった。
SF大作への出演が目立つトムだが、大統領の椅子を狙う野心家の上院議員を演じた「大いなる陰謀」(2007)や、実在のドイツ軍人シュタウフェンベルク大佐に扮した「ワルキューレ」(2008)などシリアスな作品にもコンスタントに出演している。一方で、娯楽大作「ナイト&デイ」(2010)では「バニラ・スカイ」以来の共演となったキャメロン・ディアスと息の合ったアクションを披露した。
次回作、大ヒット・シリーズ第4弾「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」は12月16日(金)に日本公開。その後も主演作が控えており、人気ミュージカルを映画化した「Rock of Ages(原題)」、犯罪スリラー「One Shot(原題)」が制作進行中。

PROFILE
'62年7月3日、米・ニューヨーク州生まれ。高校卒業後、「エンドレス・ラブ」('81)で映画デビュー。「タップス」('81)、「卒業白書」('83)で注目を集めた後、「トップガン」の大ヒットによりスターの仲間入り。「7月4日に生まれて」、「ザ・エージェント」('96)でアカデミー賞主演男優賞、「マグノリア」('99)で助演男優賞候補に。ミミ・ロジャース、ニコール・キッドマンとの結婚、離婚を経て、2006年にケイティ・ホームズと結婚、子供1人をもうける。

篠原涼子

カッコイイ役柄からユルいキャラクターまで、多くのスタイルで存在感を放つ本格女優

主演作「アンフェア the movie」(2007)が17日(土)にフジ系で放送。
いまやカッコイイ女を演じさせたらナンバーワンという存在になった篠原は、'90年、アイドルグループ“東京パフォーマンスドール”の一員として本格活動を開始する。'94年にはソロとして小室哲哉のプロデュース曲「恋しさと せつなさと 心強さと」が220万枚を超える売上を記録。
その後、蜷川幸雄演出の舞台「ハムレット」(2001)への出演がきっかけとなり、本格的に女優を志し実力派としての地位を確立していく。2004年、連続TVドラマで初主演した「光とともに… 自閉症児を抱えて」(日本テレビ系)では、自閉症児の母親役という難しい役柄の芝居が評価された。
それまで多くの役柄を器用にこなしていた篠原だが、2005年、結婚や仕事に悩む独身OLの姿を描いたTVドラマ「anego・アネゴ」(日本テレビ系)のヒロイン・野田奈央子役に巡り合い、“自立したカッコイイ女”というハマリ役を見つける。
検挙率ナンバーワンの美人刑事を描いた「アンフェア」(フジ系 2006)、デキる派遣社員を描いた「ハケンの品格」(日本テレビ系 2006)両連続TVドラマでは、そんなヒロインを演じ、幅広い層から支持される。
さらに「アンフェア」は、スペシャルドラマを経て、敏腕女性刑事が警察病院を占拠したテロリスト集団に挑む映画「アンフェア the movie」も製作。2007年には、前年度の活躍や演技が評価され第44回ギャラクシー個人賞を受賞した。
「THE 有頂天ホテル」(2005)、「ステキな金縛り」(10月29日公開予定)などユルい役柄で三谷幸喜作品にも常連となり、すっかり実力派となった篠原の最新作、映画「アンフェア the answer」が17日(土)に公開。劇場版シリーズ第2弾で、連続殺人の容疑者に仕立てられたヒロイン・雪平が、国家を脅かす巨大な陰謀に巻き込まれながら事件の黒幕を追い詰めようと奔走する物語になっている。

PROFILE
'73年8月13日、群馬県桐生市生まれ。'89年、「高速戦隊ターボレンジャー」(テレビ朝日系)でテレビ初出演。2006年には「24時間テレビ」(日本テレビ系)で、チャリティパーソナリティーを勤めた。ほかに多数のCMに出演。2007、2008年には明治安田生命が全国の就職が内定している新卒男女に行った「理想像の女性上司」の第一位に選ばれた。夫は俳優の市村正親で、一児の母である。現在、2012年春に出産予定の第二子を妊娠中。

アラン・ドロン

フランスを代表する永遠の二枚目俳優

出演作「チェイサー」('78)が14日(水)にNHK BSプレミアムで放送。
'60~'70年代にかけて絶大な人気を誇った二枚目俳優ドロン。「女が事件にからむ時」('57)で映画デビューを果たし、「お嬢さん、お手やわらかに!」('58)で日本でも人気が上昇。同時期に活躍したフランスの俳優に、ジャン・ポール・ベルモンドがいるが、日本では甘いマスクのドロンが圧倒的に人気があり、欧米人の代名詞的存在でもあった。
美男子アイドルとして人気を上げていた彼が一躍注目を集めたのは、サスペンス「太陽がいっぱい」('60)。冷徹さや孤独感が漂う端正な顔立ちを生かし、金持ちの友人を殺し、財産の横領をもくろむ野心家の主人公を見事に演じきった。
その美しい容姿の中に、しっとや憎悪のどす黒い感情を内包させた戦りつを走らせる演技は、時の巨匠たちの心をつかみ、ルキノ・ビスコンティ監督の「若者のすべて」('60)、「山猫」('63)、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「太陽はひとりぼっち」('62)などに出演し、スターとしての道を歩き始める。
そして「地下室のメロディー」('63)、「サムライ」('67)、「さらば友よ」('68)、「シシリアン」('69)、「ボルサリーノ」('70)とフィルム・ノワールやサスペンス色の強い映画に多数出演。クールな美貌で特殊な世界を生きる男の非情や哀愁をにじませた役どころを演じ、女性のみならず男性からも高い支持を得る。'80年代に入るまで、その勢いは留まるところを知らずヒットを連発させた。
その後は、好んで演じ続けた執念と野望にまみれた役も控えめなものとなり、「カサノヴァ最後の恋」('92)で色事師の悲惨な晩年を演じ、自らを投影させる余裕さえ見せた。
'98年の「ハーフ・ア・チャンス」では、ライバル、ベルモンドと「ボルサリーノ」以来、28年ぶりの共演を果たし、貫禄たっぷりの演技を披露するも、この作品を最後に映画界から引退することを宣言。だが、2001年にTVドラマ「アラン・ドロンの刑事物語」で俳優業に復帰し、息子アラン・ドロンJr.との初共演も見せた。
また2003~2004年にフランスとドイツで共同製作された「アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ」にも主演し、今もなお元気な姿を見せている。

PROFILE
'35年11月8日、フランス生まれ。17歳でフランス外人部隊に入隊し、除隊後は世界各地を放浪。俳優業の傍ら、自身のプロダクション“アデル・プロ”を設立。「ル・ジタン」('75)や「ブーメランのように」('76)の製作を務め、「危険なささやき」('81)で監督業に進出した。私生活では「恋はひとすじに」('58)で共演したロミー・シュナイダーをはじめ、女性関係のスキャンダルでも世間を賑わせた。

ロマン・ポランスキー

激動の人生を送りながらも国際的に活躍を続ける異色監督

監督作「チャイナタウン」('74)が7日(水)にNHK BSプレミアムで放送。
当初は役者を志し、本作にも主人公を脅すギャング役で出演しているポランスキー。監督として狂気や欲望をテーマにしたサスペンスやホラーで異彩を放つ彼は、これまで生み出してきた映画に劣らぬほどのドラマチックな人生を歩んでいる。
ナチス・ドイツの強制収容所で母を亡くし、自らも収容所から逃れて逃亡を続けた幼少期。「ローズマリーの赤ちゃん」('68)で人気監督になった直後の、カルト集団に妻で女優のシャロン・テートを惨殺された事件。'77年、13歳の少女への淫行容疑で逮捕されたスキャンダル(保釈中に撮影と偽って出国し、そのまま国外逃亡した)。そうしたさまざまなトラブルを重ねてきた彼の作品には、どこか不安や孤独といった要素が付きまとっている。
中でも、ハリソン・フォード演じる主人公が、異国の地で失踪した妻を捜し求める「フランティック」('88)や、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞するなど数々の賞を獲得した「戦場のピアニスト」('02)には、彼ならではの体験が色濃く反映されている。
そして現在、'09年9月のスイス映画祭参加時に、米国の要請を受けたスイス警察に前述の少女淫行容疑で拘束され、軟禁状態の中で編集・仕上げ作業を行った「ゴーストライター」が公開中。
ストーリーは、元英国首相の自伝小説の執筆を依頼されたゴーストライターが、国家を揺るがす陰謀に巻き込まれていくというもの。ピアース・ブロスナン演じる元英国首相は、戦犯容疑での逮捕を恐れて国際刑事裁判所非加盟の米国を出られないという設定なのだが、これはポランスキー自身のことではないかとも思える。全編に漂う不穏な空気と緊張感、波乱に富んだ人生を歩んできた彼による極上のサスペンスだ。
ほかに公開待機作として、子供同士がけんかしたことから起こる2組の親のいがみ合いを描くコメディー「Carnage(原題)」がある。

PROFILE
'33年8月18日、仏・パリ生まれ。ポーランド人の父、ユダヤ人の母の間に生まれ、'36年からポーランドに住む。14歳のときに舞台に立ち、俳優として活動。'54年にポーランドの国立映画学校に入学。卒業後、'62年に長編第1作「水の中のナイフ」を発表。本作で一躍世界からの注目を浴びたことを機に英、米と活躍の場を広げ、ハリウッドで撮った「ローズマリーの赤ちゃん」が大ヒット。78歳となった現在も刺激的な作品を作り続けている。

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