ジェラルド・バトラー

インテリ、イケメン、セクシーと3拍子そろった英国俳優は、話題作がめじろ押し

出演作「タイムライン」(2003)が12月1日(日)にNHK BSプレミアムで放送。
弁護士を目指していたバトラーは、26歳で役者を志してロンドンに来たというから、俳優人生のスタートは少々遅い。映画デビューはイギリスの文芸ドラマ「Queen Victoria 至上の恋」('97)。ロンドンを拠点にしながら「ドラキュリア」(2000)や「タイムライン」などのアメリカ作品にも出演し始める。
一躍注目されたのは「トゥームレイダー2」(2003)のアンジェリーナ・ジョリーとの共演だ。トレジャー・ハンターのジョリーの元恋人の傭兵として出演。2人は世界各地を舞台にハードなアクションを展開、強靭でセクシーな肉体を披露した。
日本で人気に火がついたのは「オペラ座の怪人」(2004)。原作者アンドリュー・ロイド=ウェバー自らによるオーディションに合格して歌のレッスンを積み、怪人の悲しみと怒りを見事な歌唱力で表現。イケメンの怪人は日本でも知られることになる。
一方、アメリカでは「300〈スリーハンドレッド〉」(2007)で主演、スパルタ国のレオニダス王役が人気を博した。鍛え上げた肉体美で圧倒的多数の敵に立ち向かう王の姿は、見るものを魅了した。
こうしてハリウッドスターの仲間入りをした彼は、「幸せの1ページ」(2008)で子持ちの海洋学者になり、「男と女の不都合な真実」(2009)ではラブ・コメディーに出演。「バウンティー・ハンター」(2010)では保釈中の元妻を追う賞金稼ぎになり、アニメ「ヒックとドラゴン」(2010)では声優に挑戦。役どころも出演作も広がった。
最新作は2012年日本公開予定の「Machine Gun Preacher(原題)」(2011)。元犯罪者の人道活動家が、アフリカの子供達を救出するアクションだ。既にアメリカで公開中のシェークスピア劇の現代版「Coriolanus(原題)」(2011)を含め、2014年まで7本の作品が予定されている。

PROFILE
'69年11月13日イギリス・スコットランド生まれ。アイルランド人の血をひく。名門グラスゴー大学法学部を優等で卒業。法律事務所に勤務した後に役者を目指し、ロンドンでCMやTVドラマなどに出演、'97年に映画デビューした。私生活では独身。ファッション誌「GLAMOUR」イギリス版が毎年発表する「最もセクシーな男」では、2010年、2011年とベスト10入りし、頭脳明晰なイケメン俳優として世界中に多くのファンを持つ。

周防正行

独自の視点でオリジナル作品を創り上げる国内外で注目の映画監督

監督作「Shall weダンス?」('96)が11月20日(日)にNHK BSプレミアムで放送。
常に独自の視点で新しい世界を紹介し、国内にとどまらず海外でも注目を浴びてきた周防正行監督。一般映画監督デビュー作こそ、コミックを映画化した「ファンシイダンス」('89)であるが、それ以降はすべてオリジナル脚本にこだわり続け、映画の中では従来扱われなかった分野にスポットライトを当てたユニークな作品で話題を呼ぶ。
大学の相撲部を扱った「シコふんじゃった。」('92)では日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか多くの賞を受賞。また社交ダンスブームを巻き起こし、第20回日本アカデミー賞13部門独占受賞という快挙を果たした「Shall weダンス?」は全米ほか世界25カ国での公開に続き、2005年にはリチャード・ギア主演によりハリウッドでリメークもされた。
そして、日本の裁判制度の本質を描いた「それでもボクはやってない」(2006)。いずれも、その発想の豊かさ、目の付けどころは群を抜いている。このような誰もが何となく知ってはいるが、よくは知らないという世界を、周防作品は綿密な取材に基づいてきっちり描いてきた。そこに、社会的な背景を見つめ時代風潮にメスを入れるジャーナリスティックな感性が光る。
近作では、ことし「ダンシング・チャップリン」(2011)が公開された。本作はフランスの振付家、ローラン・プティのバレエ作品「ダンシング・チャップリン」を映画のために再構成したもので、第1幕がクランクインまでを追いかけた舞台裏のドキュメンタリー、第2幕がバレエ演目という異色のバレエ映画。映画ならではの技術とアイデアが駆使されており、単館上映にもかかわらずロングランヒットとなり話題を呼んだ。
2012年公開予定の最新作(タイトル未定)は、朔立木の小説「終の信託」を映画化するもの。独自の視点でオリジナル作品を創り上げてきた周防監督にとって、本作は「ファンシイダンス」以来の原作ものへの挑戦となる。

PROFILE
'56年10月29日、東京都生まれ。立教大学在学中に高橋伴明監督の助監督となり、若松孝二監督、井筒和幸監督らの助監督も経験する。'84年ピンク映画「変態家族 兄貴の嫁さん」で監督デビュー。'93年映画制作プロダクション、アルタミラピクチャーズの設立に参加。
野球ファンであり、趣味で草野球をしている。ポジションはピッチャー。プロ野球では東京ヤクルトスワローズの熱烈なファンである。妻は元バレリーナで女優の草刈民代。

犬童一心

繊細な人間描写と美しい映像に定評のあるCMクリエーター出身の映画監督

監督作「グーグーだって猫である」(2008)が14日(月)にNHK BSプレミアムで放送。
高校生の頃から自主制作映画を撮り始めた犬童は、学生時代に監督・脚本を務めた「気分を変えて?」('79)がぴあフィルムフェスティバルに入選し注目を集める。大学卒業後はCMディレクターとして活躍する傍ら、イラストと実写を融合させた短編映画「金魚の一生」('93)を手掛け、翌年には「二人が喋ってる。」で長編映画監督デビューを果たす。
第37回日本映画監督協会新人賞を受賞した本作が故・市川準監督の目に止まり、「大阪物語」('99)に脚本家として参加するきっかけとなる。足の不自由な少女と大学生の交流を描いた「ジョゼと虎と魚たち」(2003)が第46回ブルーリボン賞作品賞ノミネートほか、第54回芸術選奨文部科学大臣賞新人賞などを受賞。繊細な人間描写とファンタジックな世界観が絶賛され、映画監督としての知名度を上げる。
学生時代はサム・ペキンパー監督のようなバイオレンス色の強い作品に憧れたという犬童だが、自主制作映画の監督という経歴から、アクション映画よりもお金の掛からない女性を主人公にしたものが多くなったと語る。「メゾン・ド・ヒミコ」(2005)ではゲイの父親を嫌悪する女性の葛藤をユニークな視点で描いた一方、人気コミックを基にした「タッチ」(2005)は、双子の野球少年の間で揺れるヒロイン・浅倉南役に長澤まさみを起用し、透明感あふれる青春物語に仕上げた。
その後は、人気グループ・嵐主演の青春群像劇「黄色い涙」(2007)、さだまさしの同名小説を映画化した「眉山 びざん」(2007)などの話題作を手掛け、確実に地位を築いていく。松本清張生誕100周年記念作「ゼロの焦点」(2009)で本格ミステリーに初挑戦し、日本アカデミー賞監督賞など7部門にノミネートされた彼は、今後の活躍が期待される監督の1人だ。和田竜の同名ベストセラー小説を樋口真嗣との共同監督で実写化した戦国合戦スペクタクル「のぼうの城」が2012年秋に公開予定。

PROFILE
'60年6月24日、東京都生まれ。東京造型大学卒業後、朝日プロモーションに入社。CMディレクターとしてTVCMを数多く手掛け、ACC賞、ニューヨークフィルムフェスティバルなど多数受賞。漫画家・大島弓子の熱狂的なファンで、これまでに「赤すいか黄すいか」('82)、「金髪の草原」(2000)、「グーグーだって猫である」を映画化している。代表作は「何もかも百回いわれたこと」('93)、「死に花」(2004)など。脚本家として「黄泉がえり」(2002)を手掛けた。

満島ひかり

逆境を乗り越えるたびに進化してきた本格女優

出演作「悪人」(2010)が6日(日)にテレビ朝日系で放送。
'97年にアイドルグループ、Folder(のちのFolder5)に参加し、満島はHIKARIとして歌手デビューを果たす。しかし成功には至らず女優業に転進した。「2005年にドラマ『ウルトラマンマックス』(TBS系)に出演するまでは、仕事が少なく苦しかった」と語る満島は、2009年に「愛のむきだし」で才能を開花させる。転機となった本作で、満島は約4時間に渡る純愛活劇のヒロイン役を荒々しい“動”の芝居で見せ、モントリオール・ファンタジア国際映画祭で最優秀女優賞受賞をはじめ多くの賞を受賞した。
苦しかった時代を経験したおかげで、監督、スタッフ、キャストの動きを観察していたという満島は、そこで個人の芝居以上に作品のなりたちを学び女優としてレベルが上ったという。そんな満島は、さらに安藤モモ子監督の「カケラ」(2010)にめぐり合い女優としての幅を広げる。この作品で内向的な“静”の役柄に挑戦した満島は「(監督から逆境に置くと力を発揮する女優と思われ)あえて演技はつけられず、監督とも衝突した」と言いつつ切なく静謐な役柄を演じ切った。
続く「川の底からこんにちは」(2010)では、気張らない芝居でダメな女性を好演し、2年連続“モントリオール―”を受賞。そして世界的に評価された「悪人」では、妻夫木聡演じる主人公に殺されるOLを演じ、日本アカデミー賞優秀助演女優賞などを受賞した。
2011年はすでに「ラビット・ホラー 3D」「一命」「スマグラー お前の未来を運べ」と立て続けに話題作で個性的な役柄を好演し、人気・実力共に認められた満島の次回主演作はTVドラマ「開拓者たち」(NHK BSプレミアム 2012年1月放送予定)。第2次世界大戦前に満州での過酷な体験後、帰国し農地開拓に挑む人たちを描いたドキュメンタリードラマだ。

PROFILE
'85年11月30日、沖縄県生まれ。幼少時から沖縄アクターズスクールに在籍。'97年、「モスラ2 海底の大決戦」で映画初出演。2005年に連続ドラマ「ウルトラマンマックス」でTV初出演を果たし、本格的に女優業を開始。朝の連続ドラマ「おひさま」(NHK総合 2011)出演では、知名度を全国区に広めた。映画、TVだけでなく、舞台やCMなど幅広く活躍する。夫は、自らも主演した映画「川の底からこんにちは」の石井裕也監督。

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