監督賞
本広克行、波多野貴文、藤本周
大胆なカメラワークで、スタイリッシュかつ緊迫感ある映像を作り上げた「SP(エスピー)」が1位。鈴木雅之ならではのコミカルなアングルが光った「鹿男あをによし」が2位。美しい実景が胸を打った「薔薇のない花屋」が3位に。
映画版「SP(エスピー)」のため、新たな武術の練習に取り組んでいるという両名に、練習の合間を縫って取材をさせていただきました。
総監督・本広克行さんの元、助監督として活躍してきたお2人は今回が初監督作品! 撮影当時を振り返っていただくと、「自分自身は無我夢中でしたね」(藤本)、「スタッフ・キャストに引っ張ってもらったんです」(波多野)とデビュー作にしてビッグプロジェクトとなったこの「SP(エスピー)」は、お2人の中でも大きな作品となったようです。
普通の連続ドラマだと、監督が数名いても1話分を担当するのは1人ですが、この作品は、例えば第3話では最初の17分を本広さんが監督し、その後は藤本さんが監督するという撮影方法(本広さんいわく、総監督システム)にチャレンジしていました。
その難しさを伺うと、藤本さんは、「以前、本広さんとご一緒させていただいた映画の撮影でもそういう撮影方法をとっていたので、僕自身に違和感はなかったですね。ただ、一番最初にキャラクターであるとか、絵のトーンだとかはかなりディスカッションを重ねました。むしろ、俳優の皆さんや現場の皆さんが、そういうことでストレスや違和感を持たないように…みんな思い思いのことを言い出したらキャラクターも変わってしまうので。僕らは個人名というより“演出”として存在していて、意思の疎通がうまくできていたと思います。それは昨日きょう会った3人ではなく、ずっと一緒に仕事をしていたので出来たっていうのもあると思います」と語ってくださいました。
「SP(エスピー)」の監督を務めたことで、「僕にとっては名刺が出来たみたいな感じ。疎遠な友達とかから連絡をもらったり、僕の田舎では大反響でしたね」という波多野さん。
業界内での反響も大きく、現在、お2人には多くの監督依頼が舞い込んでいるようです。映画版「SP(エスピー)」も楽しみですが、これからたくさんの作品が見られそうですね!

