球界の盟主・巨人に異変!?
ことしの巨人は、阪神との最大13ゲーム差をひっくり返し、見事リーグを制した。昨年、涙を飲んだクライマックスシリーズでも、中日に雪辱。日本シリーズこそ西武に敗れ日本一を逃したものの、昨年のリーグ制覇も考えれば、一時期の低迷期は完全に脱したといってもいいだろう。
そんな巨人に異変が起こっている。巨人といえば、オフシーズンに入ると、毎年のように他チームの主力選手をFAで獲得し、戦力補強を繰り返してきた。必ずしも全員が成功したわけではなく、むしろ期待どおりの活躍をした選手の方が少なかったが、昨年ヤクルトから獲得したラミレスとグライジンガーは今季の活躍を見れば大成功。ことしも、中日の川上憲伸、横浜の三浦大輔など、これまでの巨人なら確実に獲得に名乗りを挙げていた選手がFA申請しているだけに、動くかと思われた。だが、ことしはFA選手の獲得を封印すると明言している。
球団として、育成を重視する方針だと言われているが、その背景にあるのは、坂本勇人の活躍が大きいだろう。高卒2年目の坂本は、ことし144試合にフル出場。長年、巨人のショートを守ってきた二岡智宏からポジションを奪い、レギュラーに定着。打率.257、本塁打8、打点43の成績以上に、勝負強い打撃が印象的で、安定した守備力も魅力だ。そして、東野峻、山口鉄也、越智大祐ら若手投手陣も活躍。原辰徳監督の抜擢のおかげでもあるが、生え抜きの若手がレギュラーとして活躍できるようになった。
ことしもFAで選手を補強することは可能だったが、それをあえてしなかったのは、球団内にある若手抜擢の流れを壊したくなかったから(だと思う)。坂本に続くニューヒーローが出現すれば、今後、さらに若手抜擢の流れに拍車がかかるだろう。
長年、ファンが訴え続けてきた育成の重要さに、目を向け始めた巨人。東海大相模高校から入団し、松井秀喜の背番号55を受け継ぐことも決まった大田泰示にもチャンスは巡ってくる。もともと素質や才能のある若手が多かった巨人だけに、育成に本格的に力を入れ始めたら、ことし以上に面白いチームになりそうな予感がする。願わくば、来年のオフシーズンに逆戻りしていないことを祈る。
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